研究課題/領域番号 |
10710029
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
実験系心理学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
脇田 真清 京都大学, 霊長類研究所, 助手 (40301270)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1999年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1998年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | サル / 一次視覚野 / 方位コラム / 弁別訓練 / 光学測定 / 可塑性 / 学習 / 視覚野 / 方位選択性コラム |
研究概要 |
学習(対比など)の大脳皮質一次感覚野受容野特性への影響を調べる目的で、前年度では内因性信号を用いた光学測定法により、麻酔下サル一次視覚野における機能単位のマッピングを試みた.今年度は、覚醒動物での光学測定を前提とした弁別訓練に最適な行動実験パラメータの決定を中心に行った.また、覚醒サルを用いて一次視覚野の眼優位コラム・方位コラムの光学測定も行った. 改良した動物固定台により、2個体のアカゲザルを用いて縞刺激の方位の弁別訓練・逆転弁別訓練・弁別後般化テストを行った.弁別訓練では垂直線を含む2種類の縞刺激を用いて方位弁別を行い、逆転弁別時にはそれぞれの刺激の正負を逆転した.また、般化テストでは刺激として0°から180°まで30°間隔で6方位の縞刺激を用いた.弁別訓練後に般化テストを行ったところ、原訓練において垂直線を正刺激として訓練された個体は、0°(水平線)の刺激に反応が般化し、逆に垂直線を負刺激として訓練された個体は0°と90°以外の刺激に反応が般化した.その後、逆転弁別訓練後の般化テストにおいても同様の結果を得た.すなわち、obilique effectが生じており、サルは方位をoblique/meridianの概念によって分類(すなわち垂直軸を対称に鏡映像にある刺激を同化する)していることが示された.弁別訓練によって現訓練におけるS+とS-の差が強調されるような行動の変容、すなわち行動対比の基礎となる概念形成(すなわち、より右側に傾いている方位を正刺激とみなす)が起こることが示された.
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