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処理負荷の半球間での不均衡が両半球分配優位性に与える影響

研究課題

研究課題/領域番号 10710033
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 実験系心理学
研究機関愛知淑徳大学

研究代表者

吉崎 一人  愛知淑徳大学, 文学部, 助教授 (80220614)

研究期間 (年度) 1998 – 1999
研究課題ステータス 完了 (1999年度)
配分額 *注記
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1999年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1998年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワードラテラリティ / 半球間相互作用 / 両半球分配優位性 / 処理負荷 / 大脳半球機能差
研究概要

2つの情報を統合処理する際に,片側大脳半球(視野)だけに2つの情報を投入する場合に比べ,各半球(視野)に分けて情報を投入する場合の方が処理の効率がいいことがある.これを両半球分配優位性という.処理負荷が高い場合では,片側半球での処理では効率的でなく,両半球に分配されると各半球で処理が並行して行われるため効率的な処理が行われると考えられる.もしこれが正しいなら,処理負荷の半球間のバランスが不均衡な場合には,処理負荷が高い課題においても両半球分配優位性が得られないことが予想された.平成10年度実施の実験に引き続き,この仮説を確かめるために2つの実験が行われた.
1つ目の実験では,処理負荷の不均衡を作り出すためにターゲット情報が呈示される前に先行して,手がかり刺激が左あるいは右視野に呈示された.先行して呈示された手がかりの側に注意が配分され,処理負荷の半球間での不均衡が生じると想定するのである.課題は,昨年実施したものと同様にひらがな-カタカナ文字対の照合であった.異なるのは,文字対に先行して「*」が左あるいは右視野瞬間呈示されることであった.その結果,以下のことが明らかとなった.先行手がかりのない条件(昨年実施)と同様に両半球分配優位性が認められ,この効果は手がかりの呈示視野に関係なく認められた.また,全体の成績は,左視野に先行手がかりが呈示されたときの方が優れていた.
2つ目の実験では,カナ文字の心的回転課題を使って,処理負荷の半球間での不均衡を操作した.被験者にはカナ文字対が同じ表示形式か否か(両者とも標準あるいは鏡映か,1つが鏡映,もう1つが正立)の判断が要求された.文字対は,2文字合計で120°回転されて,かつ鏡映或いは正立で呈示された.その結果,各文字が同じ程度回転して呈示された条件ほど,両半球分配優位性が大きくなることが示唆された.このことは,両半球分配優位性が,処理負荷の高低に加え,処理負荷の半球間での不均衡によって変動することを示唆している.

報告書

(2件)
  • 1999 実績報告書
  • 1998 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Yoshizaki, K.: "Benefits of Interhemispheric Integration on the Japanese Kana Script-matching Tasks"Perceptual and Motor Skills. 90. 153-165 (2000)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] Yoshizaki, K.: "Stages of functional processing and the bihemispheric recognition of Japanese Kana script."Laterality. 5(2)(印刷中).

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] 畑中 康代: コミュニケーションと人間. 9. 65-75 (2000)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書

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公開日: 1998-04-01   更新日: 2016-04-21  

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