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精神遅滞児・者の対人関係場面における他者との意図の共有過程に関する臨床心理的研究

研究課題

研究課題/領域番号 10710044
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 教育・社会系心理学
研究機関静岡大学

研究代表者

田中 真理  静岡大学, 人文学部, 助教授 (70274412)

研究期間 (年度) 1998 – 1999
研究課題ステータス 完了 (1999年度)
配分額 *注記
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1999年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1998年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード精神遅滞児・者 / 対人関係 / 意図の共有
研究概要

平成10年度に収集したデータをもとに、精神遅滞者のコミュニケーションの特性について、AbbedutoやFlavell(1974)のメタコミュニケーションの観点からさらに分析をすすめた。具体的には、(1)相手の特徴を分析し、相手の受け止め方を予測することのできる推理力を持ち、そうしようとする志向性があるか、(2)相手の特性を今直面しているコミュニケーション場面に適用し効果的に行なおうとしているか、の2つの観点に絞って分析を行なった。さらに、コミュニケーションを行う相手との相互の「関係性」という視点を含め、「関係性」の違いが、コミュニケーションの内容やその伝達の仕方にどのような影響をもたらすかについても合わせて検討した。本研究では、物語内容を他者に伝達するというコミュニケーション課題が用いられた。その結果、同程度の精神年齢の健常児と比較し遅滞者のみにみられたメタコミュニケーションとして、上記(1)に含まれるものとしては、物語を伝える前に聞き手の注意や関心を促し話を聞く構えを形成するための言動、聞き手の理解状況について質問したり物語の展開についての予測を促す質問をすることがみられた。また上記(2)に含まれるものとしては、同じ意味内容を伝達する場合での単語の難易度を考慮した言葉の使用をすることが特徴的であった。全体として遅滞者においては、知的機能の高低にかかわらず、上記(1)(2)のメタコミュニケーションがみられ、精神年齢とメタコミュニケーション能力の高低とは必ずしも一義的な関連ではないことが示された。(この研究については、現在学会誌へ投稿中である)

報告書

(2件)
  • 1999 実績報告書
  • 1998 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 田中 真理: "「関係性」からみた障害児・者研究の動向"教育心理学年報. 第38集. 130-141 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] 田口則良 編著: "「自分理解の心理学」第4章 自己実現の学習"北大路書房 (2月末発刊). (2000)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] 田中 真理: "「関係性」からとらえた障害児・者研究の動向" 教育心理学年報. (印刷中). (1999)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 田中 真理: "自閉傾向のある精神遅滞児との遊びを通じた意図の共有化過程" 静岡大学人文学部人文論集. 49・1. 27-54 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 田中 真理: "精神遅滞児の情緒" 教育と医学. 46・10. 47-56 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書

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公開日: 1998-04-01   更新日: 2016-04-21  

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