研究課題/領域番号 |
10710075
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
社会学(含社会福祉関係)
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
平澤 和司 北海道大学, 医療技術短期大学部, 助教授 (30241285)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1999年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1998年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 医療技術者 / 大学教育 / 就職 / 労働市場 / 初期キャリア / 専門職 |
研究概要 |
本研究では、大学・短大を卒業した看護婦・理学療法士・作業療法士などの医療技術者の就職・初期キャリア・大学教育への評価などに関して、医師となる医学部卒業者ではなく、理工系の学部卒業者との比較を中心に、社会学的な視点から実証的に分析してきた。平成11年度はおもに以下のような調査と分析を行った。 1.大学・短大を卒業した医療技術者を対象に聞き取り調査を行った。 2.研究代表者が9年度に実施した理工系学部卒業者の就職に関する調査を再分析した。 3.1の対象大学の工学部卒業者を対象に行われた大学教育の評価に関する既存調査の一部を再分析した。 これらの結果を、おもに平成10年度に行った調査・分析の成果とあわせて述べれば、下記の通りである。 4.医療技術者に対する需要が大きいため、就職においては理工系学部卒業者に比べて、就職先の規模や勤務地に関して志望を充足する傾向にある。また就職経路も、理工系学部卒業者は自由応募やそれにきわめて近い形式的な推薦応募が大半を占めていたのに対し、医療技術者では大学・教員による実質的な推薦によるケースも見られた。 5.医療技術者はこれまで専門職化の途上にある準専門職に従事する者とされてきた。たしかに専門職としての確立を志向する側面(自律性や職能団体の地位向上など)も認められるが、他方で医療技術者内部の分化も大きく、一部は理工系学部卒業者のように専門職でない者の志向(職業継続意志の低さなど)ときわめて類似した傾向が認められた。 6.医療技術者は理工系卒業者に比べて、大学教育を高く評価する傾向がみられた。
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