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読書の多様性と伝承の形成をめぐる民俗学的調査研究

研究課題

研究課題/領域番号 10710144
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 文化人類学(含民族学・民俗学)
研究機関弘前大学

研究代表者

小池 淳一  弘前大学, 人文学部, 助教授 (60241452)

研究期間 (年度) 1998 – 1999
研究課題ステータス 完了 (1999年度)
配分額 *注記
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1999年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1998年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード書物 / 民俗 / 陰陽道 / 農事 / ソウシ(双紙) / 蔵書 / 漢籍 / 大雑書 / 東方朔 / 書載
研究概要

本研究においては北奥羽地方(青森県、岩手県)、中部地方(岐阜県)、南島地方(沖縄県)において、それぞれの地域における読書行為の実態と読まれた書物の書誌データの整理、書物自体の内容及びその民俗化についての調査研究を行なった。その結果として、以下のような知見が得られ、成果報告として日本宗教学会、日本民俗学会で研究発表を行ない、別項の研究発表の項目に示すような論文に結実した。ここではその概要を示す。
第1に北奥羽地方においては農事に関わる陰陽道書が広く読まれ、そこから得られた知識をもとに生業が営まれた他に、新たな書物(写本)が近世末から近代にかけて作り出されていったことが明らかとなった。これらについては『人文社会論叢』1〜3号に研究成果の一部を発表した。第2に中部地方の読書生活については岐阜県鳥羽市の花村家の蔵書の調査を集中して行ない、調査をほぼ終了した。成果は2000年中に整理を終え、勤務先の紀要に投稿する予定である。第3に南島地方のソウシ(双紙)及びその周辺の伝承の調査では、従来知られていた宮古島だけではなく、波照間島、久米島、奄美大島、喜界島等に類似の書物の伝来があったこと、関連する説話も南島地方には濃厚に分布することが確認された。これらの成果の一端は『宗教研究』323号に掲載されている。総じて調査研究は順調に進んだが、そのなかで調査地域の拡大の必要性が見いだされ、また、書物の内容の分析をさらに綿密に行なうことが今後の課題として残った。
今後は蔵書史科学や生活文化史との連携を深めるとともに、農業史や気象学史といった自然科学の発展過程にまで目配りして、読書生活と経験的生活科学(伝承)との関わりを追究していくことが課題となると考えられる。

報告書

(2件)
  • 1999 実績報告書
  • 1998 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 小池淳一: "民族的陰陽道研究の課題"人文社会論叢(人文科学篇). 1号. 25-36 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] 小池淳一: "『豊凶考察の為月観察の記録(仮題)』-解題と翻刻-"人文社会論叢(人文科学篇). 2号. 1-30 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] 小池淳一: "東方朔目耕-近代陰陽書道の読書態様とその意義-"人文社会論叢(人文科学篇). 3号. 1-14 (2000)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] 小池淳一: "陰陽道系説話の南島における展開"宗教研究. 323号. 335-336 (2000)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] 小池淳一: "民俗的陰陽道研究の課題" 人文社会論叢. 1. 25-36 (1999)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書

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公開日: 1998-04-01   更新日: 2016-04-21  

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