研究課題/領域番号 |
10710191
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
考古学(含先史学)
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
HUDSON Mark (MARK Hudson) 筑波大学, 歴史・人類学系(人文学類), 外国人教師 (20284052)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1999年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1998年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
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キーワード | 農耕史 / 北海道 / 生業 / 農業史 / 開拓史 |
研究概要 |
本研究では、昨年度北海道の例を利用して、農耕の起源と拡散を説明する理論的なモデルを作成した。このモデルは「3Eモデル」と呼んで、農耕システムはexpansion(拡散)・exclusion(除外)・exploitation(開発)という三つの特徴を持つこと。このモデルは、北海道の農耕史ではとくに重要と考えられていた従来の環境説と違って、社会経済的な要因を主張する。 今年度の研究では文献、考古と民族資料、それから人骨にみられる健康状態を利用し、このモデルを検討した。調査は北海道大学図書館・札幌市立図書館および札幌医科大学で行い、考古学からのアプローチは10月に筑波大学の利尻島の続縄文・オホーツク文化の遺跡の発掘に参加し、該期の生業問題の調査を行った。3月は石垣と沖縄で八重山と北海道の近代化、植民化と農耕との比較調査を行った。 「3Eモデル」で北海道の農耕開始の「遅れ」と近世以前に始まった資本主義的な開発を説明することができた。琉球との比較はまだ分析が必要だが、日本以外の国々でも北海道と似た状況がよくみられる。農耕システムは基本的に拡散するが、その農耕社会が農耕が行っていない周辺の地域を交易などで利用する場合が多いと思われる。本研究は2002年に英語の単行本として出版する予定である。
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