研究課題/領域番号 |
10710249
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
言語学・音声学
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研究機関 | 東京外国語大学 |
研究代表者 |
星 泉 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 助手 (80292994)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1999年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1998年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 現代チベット語 / 辞典編纂 / 辞書学 / データベース / コーパス / チベット語 / 辞書 / 文法化 |
研究概要 |
本研究は、当初、編纂中のチベット語辞典を研究期間中に完成さる予定であった。 ところが10万件におよぶ辞書データ(見出し語と用例)の整理を始めたところ、そのデータが想像以上に不統一であること、また研究開始時点に既に作ってあったデータベースの構造に多くの問題があることが発覚した。そこで新しいデータベースを作成することにし、辞書データの不統一な部分の整理作業を開始した。また、データベースの設計にあたっては、日本人にとって使いやすい学習辞典の編纂という編集方針に沿った構造にし、実際に使いながら改良を重ねていった。こうして様々な視点からの辞書データの整理を進め、10万件近い辞書データも7万件程に減らした。また、見出し語も整理し、1万7千件程度にまとめた。 辞典項目の語義の執筆と見直しは、新しく設計したデータベースを使うことによって、快適に行うことができた。初めはチベット語テキストを電子化してコーパスを作成し、それをもとに語義の執筆と見直しを行うつもりでいた。しかし時間的な制限もあり、またすでに収集されている7万件の辞書データがたいへん有用であったので、これに検索をかけてコーパスのごとくに用い、用例を集めた。その結果、効率的かつ迅速に語義の不足分を補うことができ、特に、多義のものが多く複雑な動詞の語義については、この方法で研究期間内にほぼ執筆を完了させることができた。 研究期間終了間際には、辞書の全体の10分の1に当たる量について、出版時に近い形に編集、構成したものを作成した。また、電子辞典も作り、試験的に公開することにした。 今後も引き続き編纂作業を進め、また実際に辞典を使ってもらうモニター調査なども行いながら、1年半後には完成させたい。さらに将来的には国際的な協力関係を築いて現代チベット語のテキストコーパス(特に新聞、雑誌等)を編纂し、大きな規模の辞典を作っていきたいと考えている。
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