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1950年代日本政治学における「大衆社会論争」に関する理論史的研究

研究課題

研究課題/領域番号 10720050
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 政治学
研究機関八戸大学

研究代表者

山田 竜作  八戸大学, 商学部, 講師 (30285580)

研究期間 (年度) 1998 – 1999
研究課題ステータス 完了 (1999年度)
配分額 *注記
800千円 (直接経費: 800千円)
1999年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1998年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
キーワード大衆社会 / 大衆デモクラシー / 市民社会 / 戦後民主主義 / 戦後日本政治学
研究概要

本年度の研究は、前年度における松下大衆社会論の理論内在的再検討に引き続き、松下政治学の前提にある、いわゆる「市民政治理論」の吟味を行なった。昨年度の研究においては、マルクス的な理論枠組みを持つ松下理論を「マルキシアン・アプローチ」と暫定的に呼んだが、それでは単に戦後日本の社会科学の左翼的傾向性のみに還元されてしまう危険性があるため、本年度にはむしろ、松下政治学のもともとの構想であったはずの、20世紀政治理論の構造的「転回」としての大衆社会論を明らかにするべく、その前提にある松下氏の「市民政治理論」理解を再検討した。その際、氏のロック研究そのものに深入りするよりもむしろ、氏が「社会・主義」(society-ism)として理解する、ロックからマルクスに至るとされる共通の理論・思想構造-自由な個人の結合体としての「市民社会」という発想-を改めて明らかにし、それが20世紀にどのように「転回」したと氏が論じたのかを浮き彫りにするよう努めた。1950年代当時の「論争」にあっては、ほとんど正面からトータルに理解されることのなかった松下政治学の理論構造は、90年代の氏の政治学においても基本的に変わっていない。それを肯定するにせよ批判するにせよ、まず松下政治学の全体的な読みなおしが必要となる。本年度の研究は、前年度の業績と合わせて、その基礎的作業をなし得たものと考える。これらを前提として、氏の大衆社会論を当時の知的コンテクストにもう一度戻し、氏の議論がいかに誤読されたかという歴史的再構成とともに、松下政治学の持つ今日的意義(特にラディカル・デモクラシー論との理論的連関性)という理論的問題が、今後の課題となる。

報告書

(2件)
  • 1999 実績報告書
  • 1998 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 山田 竜作: "「市民政治理論」と「大衆社会論」-松下政治学の理論構造について-"八戸大学 紀要. 20号. (2000)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] 賀来 健輔: "ニューポリティクスの政治学"ミネルヴァ書房. 280 (2000)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] "松下大衆社会論における<大衆>と「階級」" 八戸大学紀要. 第18号. 69-82 (1999)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書

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公開日: 1998-04-01   更新日: 2016-04-21  

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