研究課題/領域番号 |
10730019
|
研究種目 |
奨励研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
経済政策(含経済事情)
|
研究機関 | 上智大学 |
研究代表者 |
高橋 孝明 上智大学, 経済学部, 助教授 (30262091)
|
研究期間 (年度) |
1998 – 1999
|
研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
|
配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1999年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1998年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
|
キーワード | 世界的生産パターン / 経済成長 / イノベーション / 内生的成長 |
研究概要 |
本年度は、まず、前年度に構築した理論モデルを用いて、世界的生産パターンの変化が世界の厚生にどのような影響を与えるかを調べた。それは、2つの中間生産物(製造業中間生産物と生産者サービス)と最終財の3財と、労働と資本の2要素から成る2国モデルである。すでに、世界の生産パターンの変化が研究開発部門の技術的特性に依存することを示したが、新たに、各国及び世界の厚生の変化もまた、研究開発部門部門の技術的特性に依存することを明らかにした。新たに、集積の経済が存在する場合、研究開発活動と製造業との間に何らかの正の外部性が存在する場合について、分析を進めたが、一義的な解答を得ることはできなかった。つまり、パラメータの値によってさまざまな可能性が生じる。もちろん、一般的に、外部性が存在する場合には、研究開発の速度が上昇するとよりいっそう世界の厚生の上昇のスピードが速くなるということが予測されるが、それ以外の要因がどのような影響を及ぼすかを予測することは難しい。さらに、世界的な生産パターンの再編が、イノベーションに基づく内生的な経済成長によってどのように引き起こされるか、という問題を別の観点から考察した。そのために、まず、生産パターンの再編の一つの現れである海外直接投資の動きに注目し、それがどのような要因で決まるのか、 文献をサーベイした。次いでそのような動きをうまく説明できるような理論として、新経済地理学とよばれる分野のflying geese model理論をとりあげた。その理論によって、生産パターンの変化が輸送費の継続的な低下によって引き起こされることをうまく説明することができる。
|