研究課題/領域番号 |
10740008
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
代数学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
中山 能力 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (70272664)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1999年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1998年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 対数的幾何 / 対数的ホッジ構造 / 対数的アーベル多様体 |
研究概要 |
当該研究は近年注目を集め始めている、複素解析的なlog幾何、特にlogホッジ理論における基本的かつ重要と思われるいくつかの問題を対象としている。補助金が交付されてきた期間に梶原健氏、加藤和也氏との共同で次のような成果を得た。 1.log Bettiコホモロジー論における固有log smooth底変換定理(予想)について、応用上重要な場合を含むいくつかの部分結果を得た。(くわしくは昨年の報告書参照) 2.複素数体上のlogアーベル多様体の定義とlogホッジ構造との同等性について。 昨年度までは特別なbaseの場合を研究していたが、今年度、logホッジ理論の創始者である加藤和也氏の参加により、全く一般のbaseでもlogアーベル多様体が定義でき、logホッジ構造との同等性が説明できそうであることがわかった。これはこの方向での期待されうる最善の結果であり、当初の目的どおり、加藤氏のlogアーベル多様体の定義の正当性を支持する結果でもある。 3.代数的なlogアーベル多様体の定義とモジュライのコンパクト化 加藤氏はさらに、代数的なlogアーベル多様体の定義をも与え、それによってアーベル多様体のモジュライのファルティングスとチャイによるコンパクト化が得られることもほぼ証明した。これはこの研究の当初の目的には含まれていなかったが、log幾何創設当初からの課題であり、現在細部を検討中であるが、完成すれば、アーベル多様体の退化の研究にとっても大きな影響をもつと考えられる。log幾何学の長年の夢の実現ともいえ、期待をもっている。
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