研究課題/領域番号 |
10740032
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
幾何学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
足助 太郎 広島大, 理学部, 助手 (30294515)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1999年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1998年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 葉層構造 / 横断的な構造 / 特性類 |
研究概要 |
余次元の高い葉層構造の研究において、横断的に幾何学的構造をもつ葉層構造は中心的な位置を占める。研究手法としては、葉層構造を直接幾何学的に扱う方法のほかに、特性類と呼ばれる葉層構造から定まるある種の量(不変量)を調べる方法などが存在する。 当研究では、横断的に幾何学的葉層構造のうち、まず横断的に複素解析的構造を持つ葉層構造について主に特性類を通じた研究を行った。横断的に複素解析的な葉層のうちある種の条件を満たすものに対しては、Bott類と呼ばれる特性類が定義されるが、これの虚部はすべての横断的に複素解析的な葉層に対して定義される。本年度の研究では、この虚部として与えられる特性類についてその基本的な性質をいくつか明らかにした。特に、その特性類の幾何学的意味の一端を明らかにしたが、この特性類は通常の、すべての葉層構造に対して定義される特性類とも深く関連することから、一般の葉層構造の理解の手がかりになると思われる。また、幾何学的意味が知られている葉層の特性類は現在のところGodbillon-Vey類などほんの一部に限られるが、それ以外の特性類の幾何学的な理解にもつながることが期待される。 また、上述の特性類以外にも横断的に複素解析的な葉層構造の特性類は多数存在するが、これらを用いて、ある種の葉層構造の族についてはこれらが決して横断的に複素解析的になり得ないことを示した。
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