研究課題/領域番号 |
10740038
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
幾何学
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研究機関 | 千葉工業大学 |
研究代表者 |
東條 晃次 千葉工業大学, 工学部, 講師 (30296313)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1999年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1998年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | 3-対称空間 / 全測地的部分多様体 / Lie環 / 階別Lie環 / 等質空間 / 部分多様体 |
研究概要 |
Lie群Gを、位数3の自己同型写像の固定点集合Kで割った空間G/Kを3-対称空間と呼ぶ。G/Kは標準概複素構造と呼ばれるG-不変概複素構造を許容することが知られている。 平成10年度におこなった研究によって、コンパクトなリーマン3-対称空間の標準概複素構造に関する半分次元の全実全測地的部分多様体は、等長変換群のある種のLie部分群の軌跡として表されることがわかった。さらに第2種の階別Lie環からそのような部分多様体を構成した。内部型のコンパクト リーマン3-対称空間G/Kで、Kの中心の次元が0でないときには上の構成によって考えている部分多様体が全て得られることも示した。 今年度は前年度の結果をさらに推し進めて、Kの中心の次元が0である内部型のコンパクト リーマン3-対称空間G/Kの半分次元の全実全測地的部分多様体を分類した。 ここでは、まずKの中心の次元が0の場合にも部分多様体がある種の階別Lie環から(上記の方法とは多少異なる方法で)得られることを示した。次に、階別Lie環の同型類の、Lie環のルート系による分類を使ってKの中心の次元が0になるような階別Lie環を全て見つけるということをした。その際、得られる部分多様体で重複するものが生じる。 内部型のコンパクト3-対称空間G/Kの同型は実質的にはGの内部自己同型によって与えられることが知られており分類もされている。したがってGの極大可換Lie部分群に関するWeyl群を使ってその同型を書くことができる。上で見つけた階別Lie環全体をこのWeyl群の作用で割ることによって、重複する部分多様体を省くことができる。その結果として、(ある種の)第3種の階別Lie環のなす集合とKの中心の次元が0であるようなコンパクト リーマン3-対称空間G/Kの半分次元の全実全測地的部分多様体(の同型類)全体のなす集合との間に1対1対応を構成した。
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