研究課題/領域番号 |
10740039
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
幾何学
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研究機関 | 学習院大学 |
研究代表者 |
林 忠一郎 学習院大学, 理学部, 助手 (20281321)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1999年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1998年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 結び目 / デーン手術 / 種数1橋数1分解 / 強既約分解 / 弱可約分解 / 核結び目 / 2橋結び目 / 衛星結び目 / 3次元多様体 / ヒーガード分解 / 橋表示 / キャンセラブル / スタビライズド / ラミネーション / アフィンラミネーション |
研究概要 |
3次元球面あるいはレンズ空間M内の結び目KがM内に埋め込まれたトーラスTと交差的に交わり、TはMを2つのソリッド・トーラスに分解し、Kを2つのソリッド・トーラス内の1本ずつの弧に分け、それぞれの弧がそれぞれを含むソリッド・トーラスの境界面内の弧に平行であるとき、Tは種数1橋数1分解を与えると言い、Kを種数1橋数1結び目と呼ぶ。種数1橋数1結び目の種数1橋数1分解に関して成果を得た。HとFをそれぞれ種数1橋数1結び目の種数1橋数1分解を与えるトーラスとする。このとき、Kを分岐集合とするMの2重分岐被覆空間が存在すれば、また、HとFが強既約分解であれば、適切なアイソトピーによって動かして、互いに空でないK本質的な閉曲線たちで交わることが知られている。なお、3次元球面内の結び目は全て2重分岐被覆を持つ。また、強既約でない分解を弱可約分解と呼び、弱可約分解を持つ種数1橋数1結び目は自明結び目か、核結び目か、2橋結び目か、核結び目と2橋結び目と連結和であることが分かり、極めて特殊な場合と言える。ここで、核結び目とは結び目外部がソリッド・トーラスとなるレンズ空間内の結び目のことである。2つの分解HとFがK本質的閉曲線たちで交わるとき、HとFをペア(M,K)内の適切なアイソトピーによって動かした後、以下のいずれかの条件が満たされることを証明した。1:HとFはアイソトピックである。2:Kは自明結び目、核結び目、2橋結び目、核結び目と2橋結び目の連結和、トーラス結び目、衛星結び目のいずれかである。3:HとFは1本または2本のK本質的閉曲線で交わる。さらに3の場合を詳しく調べたが、字数が足りない。現在、種数1橋数1結び目外部のへゴール分解を調べている。最近、デーン手術とヘゴール分解の研究がリーク氏によって進んだので、3次元球面やレンズ空間を生み出すデーン手術の研究への応用が期待できる。
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