研究課題/領域番号 |
10740101
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
天文学
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研究機関 | 国立天文台 |
研究代表者 |
阪本 成一 国立天文台, 電波天文学研究系, 助手 (60300711)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1999年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1998年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | サブミリ波 / 電波望遠鏡 / 星間分子雲 / 超伝導受信機 / 星形成 / 星間物質 / 分子雲 / サブシリ波 / 天文観測システム |
研究概要 |
研究代表者が分担者として含まれた特別推進研究(代表者:川辺良平)が平成11年度より採択されたため、本研究は8月の時点をもって廃止した。以下にその時点までのまとめを記す。 まず、サブミリ波望遠鏡の開発に関しては、受信機部分の開発を重点的に進めた。本研究廃止後も、上記の特別推進研究に組み入れられる形で発展的に継続している。3月には実機に搭載され、天体からのサブミリ波の発受信に成功した。 また、既存のミリ波望遠鏡を用いて高分解能観測を行い、サブミリ波観測との比較のために必要なデータを取得した。特に、従来あまり着目されることのなかった低密度領域の詳細観測を、分子雲の形成・進化という観点から行った。この結果、自己重力では決して形成されえない微小構造や、局所的な速度勾配などの特異的な速度構造が多数存在することを発見した。これらは自己重力だけに原因を求める従来の分子雲の構造形成のモデルに大きな疑問を呈するものであり、熱的不安定性による構造形成の兆候を初めて見出したものと考えられている。また、小口径望遠鏡を用いた銀河系内分子雲の広域サブミリ波観測の結果についても、検討を進めて発表した。 さらに、数値計算に基づいた簡単な理論解析を行い、サブミリ波観測により得られる観測量から分子ガスの質量や密度を推定する基本的な手法について提案した。これは、将来のより大型なサブミリ波観測装置を用いた研究の際にも不可欠な理論的背景を与えるものである。
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