研究課題/領域番号 |
10740129
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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研究機関 | 長崎総合科学大学 |
研究代表者 |
長坂 康史 長崎総合科学大学, 工学部, 助教授 (20299655)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1999年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1998年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | データ収集システム / イベントビルダ / ATM / スイッチングネットワーク / QoS / トラフィック制御 / スイッチング・ネットワーク |
研究概要 |
スイッチングネットワークを利用した高速データ収集システムにおいて汎用スイッチングネットワークを利用する場合の問題点は、データ収集システム内で発生するトラフィックが想定されている一般的なトラフィックと違うことである。データ収集システムで発生するトラフィックは、すべてのデータが一つの送信先に集中する多対一トラフィックであり、トラフィック制御が必要となる。本研究ではATM(Asynchronous Transfer Mode)で実現されているサービス品質(QoS)を保証するという仕組みを利用することで、この多対一トラフィックを制御し、問題の解決策を導き出す。 QoSにはいくつかのサービスクラスがあり、その中でも本研究で注目しているのはCBR(Constant Bit Rate)である。このCBRの特徴の一つは、最大帯域幅を超えない範囲で、設定された帯域幅が保証されることである。3台の送信ノードが、1台の受信ノードを持つ簡単なイベントビルダシステムを構築し転送試験を行った結果、このCBRの有効性が実証された。 また、本研究ではデータ転送アーキテクチャにも注目し研究を行った。大別するとプッシュ型とプル型の二つが考えられ、本研究の結果より、スイッチ内のバッファなどを考慮に入れず純粋にアーキテクチャのみに注目してみると、イベントビルダにはプル型アーキテクチャが適しているとの結論が得られた。 このQoSのCBRクラスを利用しトラフィック制御を行うことで、ATMを利用した高速データ収集システムの構築が可能であることがわかった。さらに、本研究で行ったスケーラビリティなどの試験の結果から、既存のデータ収集システムに比べはるかに高い性能が得られており、ATM技術を利用したデータ収集システムは今後の高速データ収集システムの候補の一つとしとおおいに力を発揮するものと思われる。
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