研究課題/領域番号 |
10740152
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
固体物性Ⅰ(光物性・半導体・誘電体)
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研究機関 | 大阪工業大学 |
研究代表者 |
原田 義之 大阪工業大学, 工学部, 講師 (20288757)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1999年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1998年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 低次元素 / 薄膜結晶 / GeI_4 / 強電子格子相互作用 / 微粒子 / ZnO / 励起子 / ルミネッセンス / 電子格子相互作用 / 自己束縛 |
研究概要 |
本研究では新しい低次元系物質を探索することをねらいとしてきた。研究の過程で良質の酸化物(超)微粒子を作製する方法を開発し、超微粒子(0次元系)の研究のために目下研究を進めている。今年度は前年度をふまえて数多くの結晶育成や光学測定を行ない、多くの知見を得た。以下、今年度実施した項目および成果を示す。 1)原料融液からの薄膜結晶育成法を用い、GeI_4、SnI_4、CI_4、SnI_4、ZnI_2というこれまであまり光物性の対象とならなかった一連の低次元分子性結晶の単結晶育成を行なった。 2)GeI_4を含む一連の分子性結晶について光学測定を行ない、詳細なアーバック端での吸収スペクトルの温度変化の測定からこの系は非常に電子格子相互作用が強い系であることが判明した。励起子によるとみられる吸収帯を観測し、そのスペクトル形状に関する解析および考察を行ない、日本物理学会などで報告した。 3)低次元系薄膜結晶におけるエキシマーレーザー照射による強励起効果を調べる目的で、手始めにアルカリハライド結晶およびそのF中心に対して詳細な研究を行なったが、目下研究は継続中である。 4)アルカリハライド中に酸化物の(超)微粒子を埋め込んだ試料を作製し、フォトルミネッセンス法からその光学的性質を調べた。アルカリハライド中に酸化亜鉛(ZnO)微粒子(粒子サイズ〜1μm)を埋め込むことに成功し、様々な光学測定から非常に良質の微粒子試料が作製できていることが判明した。自由励起子、束縛励起子発光などの振舞いを調べ、これらの研究結果については応用物理学会誌(JJAP)に掲載され、さらに、1999年ルミネッセンスと凝縮系の光学スペクトロスコピーに関する国際会議、日本物理学会、第1回環境半導体シンポジウムなどで講演し、非常に関心を集めた。
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