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希釈ランダムスピンモデルを用いた誤り訂正符号化法に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 10740188
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 物性一般(含基礎論)
研究機関東京工業大学

研究代表者

樺島 祥介  東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 講師 (80260652)

研究期間 (年度) 1998 – 1999
研究課題ステータス 完了 (1999年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1999年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1998年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワード誤り訂正符号 / 統計力学 / ベイズ統計 / 平均場近似 / Gallager / MN符号 / ターボ符号 / スピングラス / 公開鍵暗号 / Gallager符号 / イジングモデル
研究概要

前年に引き続き,統計力学的手法を用いてGallager/MN符号の解析を行った。
Gallager/MN符号は情報ビット,ノイズビットに関してそれぞれK体,L体,あわせてK+L体相互作用を行う希釈ランダムスピンモデルにマップすることが出来る.前年の研究ではK,Lが系全体で一様な場合にそれらをパラメータとしてシステムの性質がどのように変化するのかについて平衡統計力学的性質ならびに動的性質の両方の観点から調べた.今年度はこの結果に基づきパラメータK,Lをばらつかせることでどのような効果が現れるのか解析を行った.
前年度の研究から得られた知見はi)K【greater than or equal】3あるいはL【greater than or equal】3の符号は最適に復号化されればShannonによる理論的性能限界を達成するが,動的な観点から実時間での復号は難しいこと,ii)K=L=2の場合は最適に復号化された際の性能はK,L【greater than or equal】3の符号より劣るが動的な観点から見ると完全復号解への引き込み領域が大きなダイナミクスを構成出来るので実時間での復号が可能であること,である.それに対し,K,L【greater than or equal】3の値に限ってばらつかせると平衡状態の性質は均一な場合と変わらないが動的な性質,特に復号解への引き込み領域の大きさが変化することが分かった.また,引き込み領域の大きさは一般にK,Lの増加につれ小さくなることも分かった.これによりパラメータを適当にばらつかせることで符号の性能を高めることが可能になることが明らかになった.
更に,これらの知見に基づきこれらの符号は特別なパラメータを設定することで公開鍵暗号方式として利用できることを示した.また,その統計力学的な性質に関して簡単な考察を行った.この研究に関しては現在も鋭意継続中である.

報告書

(2件)
  • 1999 実績報告書
  • 1998 実績報告書
  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] R.Vicente: "Finite-connectivity systems as error-correcting codes"Physical Review E. 60. 5352-5366 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] Y.Kabashima: "Typical Performance of Gallager-type Error-Correcting Codes"Physical Review Letters. 84. 1355-1358 (2000)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] Y.Kabashima: "Cryptographical Aspect of Ising Spin Systems"Physical Review Letters. 84. 2030-2033 (2000)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] Y.Kabashima: "Regular and Irregular Gallager-type Error Correcting Codes"Advances in Neural Information Processing Systems. 12(発表予定). (2000)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] Y.Kabashima: "Belief propagation us.TAP for decoding corrupted messages" Europhysics Letters. 44. 668-674 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] Y.Kabashima: "Statistical mechanics of error correcting codes" Europhysics Letters. 45. 97-103 (1999)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] Y.Kabashima: "The Belief in TAP" Advances in Neural Information Processing Systems. 11(発表予定). (1999)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 樺島 祥介: "スパースネットワークを用いた誤り訂正符号化法" 物性研究. 70・3. 339-401 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書

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公開日: 1998-04-01   更新日: 2016-04-21  

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