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磁性薄膜における磁区パターン形成過程の観測

研究課題

研究課題/領域番号 10740191
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 物性一般(含基礎論)
研究機関岡山大学

研究代表者

味野 道信  岡山大学, 理学部, 助手 (30222326)

研究期間 (年度) 1998 – 1999
研究課題ステータス 完了 (1999年度)
配分額 *注記
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1999年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1998年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
キーワードYIG / 磁区構造 / パターン形成 / 緩和過程 / 非線形動力学 / ガーネット薄膜 / 緩和現象
研究概要

強磁性体薄膜において観測される磁区構造の,交番磁場下における緩和現象に関する研究を行った.強磁性体ガーネット薄膜は膜面の垂直方向に磁化容易軸を持つため,偏光顕微鏡を用いて直接磁区構造を観察することができる.外部静磁場がゼロの場合に特定の条件下で観測される島状の磁区構造を初期状態として,これがストライプの迷路状構造に変化する過程に関して測定を行った.磁区のストライプ幅は,異方性と磁化によりほぼ一定に保たれるので,今回は,磁区の長さの逆数に相当する島状磁区の数を特徴的な量として測定を行った.島の数は,最初は加える交番磁場の回数に対して指数関数的に急速に減少する.しかし,ある程度減少した後は,交番磁場回数に対してべき関数的なゆっくりした現象過程に変化する.これは,島状の構造が磁区が平行に揃ったストライプ構造に変化する過程が,2段階に起こっていることを意味している.最初の島が繋がる過程,つまり短い帯が発生する過程は試料のいくつかの領域で独立に発生する.つまり離れた2点間には相関がなく,帯の向きは各領域でほぼランダムであると考えられる.この自発的対称性の破れが発生する初期過程は比較的短時間に急速に,つまり指数関数的に進行すると考えられる.各領域の帯の長さが有る程度発達し互いに接するようになると,試料全体に渡って帯の向きが揃い始める緩和過程に移行する.これが,後半に観測された磁区が伸びる過程であり,帯の向きが異なる各領域間の競合であると考えられる.この過程は,各領域の界面間の相互作用が緩和の駆動力となるため,比較的ゆっくりと長時間にわたって進行することになる.このためにべき関数的な特徴が現れたののではないかと考えられる.

報告書

(2件)
  • 1999 実績報告書
  • 1998 実績報告書

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公開日: 1998-04-01   更新日: 2016-04-21  

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