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変換波・反射波を用いた上部・下部マントルのS波偏向異方性領域の研究

研究課題

研究課題/領域番号 10740215
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 固体地球物理学
研究機関東京大学

研究代表者

飯高 隆  東京大学, 地震研究所, 助手 (00221747)

研究期間 (年度) 1998 – 1999
研究課題ステータス 完了 (1999年度)
配分額 *注記
700千円 (直接経費: 700千円)
1999年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
キーワード偏向異方性 / 変換波 / 反射波 / マントル / 地殻
研究概要

平成10年度に、アジア東部、特に中国大陸を研究対象地域とし、IRISのデータを用いてS波偏向異方性の解析をおこなった。その結果、中国北部における上部マントルと地殻の異方性の積算値は0.2sec程度で、下部マントルの異方性の値は0.4sec程度であることがわかった(Iidaka and Niu,1998)。平成11年度では、上部マントルと地殻の積算値として観測された0.2sec程度の異方性について、地殻による異方性と上部マントルでの異方性の分離を試みた。
本研究ではP-SmS波を用いたS波偏向異方性の解析をおこなった。P-SmS波は、観測点近傍の地表でP波からS波に反射・変換され地表とモホ面の間をS波で反射した波であり、地殻だけをS波で伝播するため上部マントルの異方性の影響をまったく受けていない。そのためP-SmS波を解析して観測された異方性は、地殻のみの異方性を表わすものである。このP-SmS波とScS波(核-マントル境界面での反射波)の異方性を比較することによって、地殻の異方性とマントルの異方性を明らかにした。このP-SmS波は、中国大陸の東の沿岸に位置する観測点で観測され、その波から求められた異方性の大きさは0.05sec以下とひじょうに小さな値が求められた。また、ScS波から観測された異方性と比較することにより、中国東部沿岸地域でのマントルの異方性は0.2secから0.5sec程度であることがわかった。このようにして本研究は、地球内部の境界面での反射・変換波を用いることにより、これまで困難とされてきた異方性の深さ分布の分解能の向上に大きな進展をもたらしたものと考えられる。
この結果はPhysics of the Earth and Planetary Interiorsに"Depth distribution analysis of shear-wave splitting using convertedwaves" by Iidaka,T.And F.Niuとして投稿し現在査読中である。

報告書

(2件)
  • 1999 実績報告書
  • 1998 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Iidaka,T .and F.Niu: "Evidence for an anisotropic lower mantle beneath eastern Asia : Comparison of shear-wave splitting data of SKS P660s"Geophys. Res. Lett.. 25. 675-678 (1998)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] Iidaka,T.and F.Niu: "Evidence for an anisotropic lower mantle beneath eastern Asia: Comparison of shear-wave splitting data of SKS and P660s" Geophysical Research Letters. 25. 675-678 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書

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公開日: 1999-04-01   更新日: 2016-04-21  

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