研究課題/領域番号 |
10740257
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
地球化学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
三浦 弥生 東京大学, 地震研究所, 助手 (90282730)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1999年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1998年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 希ガス同位体 / 質量分析 / 隕石 / 消滅核種 / レーザー照射 |
研究概要 |
隕石および地球岩石中の希ガス分布の不均質性や特徴(存在場所等)を明らかにし、それらの形成状況や経てきた過程についての知見を得たいと考えている。そのための方法として、本研究では微小領域の希ガス同位体分析に着目し、微小域のガス抽出方法や分析法の確立を目的とした研究を進めた。本年度は、昨年度に引き続き微量分析に対応できるよう既存の希ガス用質量分析装置の調整を進めるとともに、試料からのガス抽出の方法として、1)レーザー照射による方法、2)小型るつぼを用いる方法、を試みた。レーザー照射法については、実際に始源的隕石および地球の玄武岩試料などからガス抽出を行い希ガス同位体組成を決定した。前者の試料については、隕石形成時に取り込んだ始源的希ガス成分や核壊変起源希ガス成分の分布に関する特徴の概要をつかむことができさらに詳細な分析を進めているところである。また、後者の試料についてもヘリウムやアルゴン量のばらつきについて調べていくことが可能となり、レーザーを用いる方法について今後への展望が開けた。併せて試料表面の電顕観察やレーザー照射後のクレーター形状の測定なども行った。小型るつぼを用いる方法については、従来に比較し低ブランク化が計れ、それを用いて粒径等の物理的特徴の違いから分けた隕石試料(各フラクション50-100mg程度)の希ガス分析を行った。消滅核種Pu-244やI-129起源のキセノンが玄武岩質の分化隕石においては細粒なフラクションに濃集し易そうなこと、各フラクションにおける年代が一致する試料と一致しない試料がありそれらは隕石の熱史を反映していそうであること、などがわかった。今後は、上記手法の応用および微小分析を目的とする第3の方法として金属ワイヤーに試料をのせワイヤーに電流を流し試料を加熱する方法などについても研究を進めていきたいと考えている。
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