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強水素結合能を活かした環状シラノールによる自己集合型クラスターの形成

研究課題

研究課題/領域番号 10740287
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 有機化学
研究機関群馬大学

研究代表者

海野 雅史  群馬大学, 工学部, 助手 (20251126)

研究期間 (年度) 1998 – 1999
研究課題ステータス 完了 (1999年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1999年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1998年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワードシラノール / クラスター / 超分子 / 水素結合 / ナノサイズ
研究概要

初年度において、イソプロピル基を有する環状シラノール(i-PrSiO(OH))_41をall-cis体のみ選択的に合成することができた。興味深いことにこの化合物はこれ以外の異性体を生成しない。このものは単体で結晶化せず、水を再結晶溶媒に含めることにより球状のクラスターを与えた。X線結晶解析により、4分子の環状シラノールと4分子の水が水素結合により単位ユニットを形成していることが明らかになった。そこで次に、種々の水素結合可能な化合物との共結晶を試みたところ、1とジイソプロピルシランジオールとの共結晶により、ナノサイズの直径を持つ無限長の超分子を得ることができた。得られた結晶は明らかに原料とは異なった形状を有し、融点も異なる。構造解析の結果6分子の1と4分子のi-PrSiOH_2が単位ユニットとなり、ナノサイズチューブの超分子を形成していることが明らかになった。1の4つの水酸基とシランジオールの2つの水酸基による水素結合によるクラスターであり、固体状態では安定な化合物である。通常の無極性溶媒には溶解せず、DMSO、DMF等の極性溶媒中では原料と異ならないNMRスペクトルを示すことから、極性溶媒中では水素結合が解けてばらばらになるものと考えている。そこで、さらに強固なシロキサン結合を有するナノチューブの合成を指向し、固体状態での脱水反応を検討した。モデル化合物として、種々の固体シラノールを原料とし、熱による固体状態での脱水反応を検討したところ、融点付近の温度で脱水縮合が速やかに進行することが明らかになった。今後は触媒等の使用も含めてさらに詳細に検討していく予定である。

報告書

(2件)
  • 1999 実績報告書
  • 1998 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Masafumi Unno: "Formation of Super Molecule by Assembling of Two Different Silanols"Chem. Lett.. 3. in Press (2000)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] Masafumi Unno: "Synthesis of Ladder and Cage Silsequioxanes"Bull. Chem. Soc. Jpn.. 73. 215-220 (2000)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] Masafumi Unno: "Synthesis and Characterization of Cage and Bicyclic Silsesquioxanes"Appl. Organometallic. Chem.. 13. 1-8 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] Masafumi Unno: "Synthesis, Structure, and Reaction of [(I-Pr)(OH)SiO]_4"Chem. Lett.. 489-490 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] M.Unno,K.Takada,H.Matsumoto: "Synthesis,Structure,and Reaction of the Tetrahydroxycyclotetrasiloxane[(iPr(OH)SiO]_4" Chemistry Letters. 489-490 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書

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公開日: 1998-04-01   更新日: 2016-04-21  

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