研究課題/領域番号 |
10740315
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機能・物性・材料
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
生駒 忠昭 東北大学, 反応化学研究所, 助手 (10212804)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1999年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1998年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 光電導度検出ESR / 光導電性高分子 / 同時検出法 / 異常スピン分極 / キャリア生成 / キャリア輸送 / キャリア再結合 / 電場効果 / キャリヤー生成 / キャリヤー輸送 / キャリヤ再結合 |
研究概要 |
高い機能性をもつ光導電性高分子を設計する上で、光導電現象に関わる基礎的な諸過程を明らかにすることが重要と考えられる。(1)キャリア生成、(2)キャリア輸送、(3)キャリア再結合過程に分けられる素過程のメカニズムを複合的分光手段で解明しようと計画した。キャリアが電荷を持つだけでなく、スピン磁気モーメントを有することに注目し、磁気共鳴法と電気分光法を組合わせた観測手段を考案した。 透明電極を蒸着した石英ガラス基盤上にポリビニルカルバゾールをスピンコート法で塗布した。試料の膜厚は10μm程度のものである。伝導度検出法では、サンドイッチタイプに挟まれた薄膜試料に電圧を印加し、電極まで拡散してきたキャリアを検出する。また、同時に試料に磁場を印加し、マイクロ波を用いることで電子スピン共鳴も観測することにした。薄膜試料に紫外線照射したときのキャリア生成過程でつくられる異常スピン分極がキャリアスピンに観測された。これは、生成反応における前駆状態の電子スピン多重度に関する情報を含んでおり、キャリアのスピン履歴を明らかにすることができた。また、正電荷キャリアと負電荷キャリアが相関しているイオン対状態の観測に初めて成功し、イオン対の寿命がマイクロ秒程度もあることが明らかとなった。さらに、外部磁場存在下にあっては、励起一重項状態から生成したキャリアの寿命に対し励起三重項状態から生成したキャリアの寿命が著しく長いことを見出した。このようなスピン多重度に依存したキャリア寿命の違いは、伝導性の向上を目指す上で重要な概念につながることを示唆している。
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