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ショウジョウバエの剛毛形成を指標とした種間変異・形態進化の分子機構

研究課題

研究課題/領域番号 10740353
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 遺伝
研究機関国立遺伝学研究所

研究代表者

高野 敏行  国立遺伝学研究所, 集団遺伝研究系, 助手 (90202150)

研究期間 (年度) 1998 – 1999
研究課題ステータス 完了 (1999年度)
配分額 *注記
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1999年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1998年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワード種間変異 / 種間雑種 / 形態進化 / ショウジョウバエ / 剛毛形成
研究概要

ショウジョウバエの剛毛形成を指標として、近縁種間で進む遺伝子変化を種間雑種の形態異常として検出する系を用いて解析を行った。モデル生物であるキイロショウジョウバエとその近縁3種では全く同じパターンで胸部剛毛が観察される。ところが、D.melanogasterとD.simulansとの雑種ではこれらの胸部剛毛が失われる傾向がある。D.simulansの種内変異を利用したQTLマッピングの結果から細胞学的位置14領域に、用いた2系統間の差の約3/4の相加的効果をもった有意なQTLを見いだした。しかし、これまでは消失剛毛数の異なる2系統を用いてしか解析を行っていないため、異なるD.simulansの系統間の違いが、この同じ因子を原因としているかは不明であった。そこで、本年度は消失剛毛数の異なる系統の独立な3つの組合せについてF2個体の解析を行った。その結果、14領域のマーカーSTSの由来によって有意に消失剛毛数が異なることが明かとなった。このことは、D.simulansの種内の大きな変異の大部分が一つの原因遺伝子座の多型に依っている可能性を示唆する。
突然変異と遺伝的組換えは、自然淘汰と相まって、表現型や分子レベルで観察される種間変異を生ずる最も重要な機構である。本研究ではショウジョウバエ近縁種の分子進化学的解析から、染色体の領域に依存した組換え率と突然変異パターンの極端な種間の違いを検出した。この知見は、ショウジョウバエ染色体が突然変異と組換えの制御に関して独立なドメイン構造から成っており、進化速度の大きく異なる領域の存在を示唆する。

報告書

(2件)
  • 1999 実績報告書
  • 1998 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Toshiyuki Takano-Shimizu: "Local recombination and mutation effects on molecular evolution in Drosophila"GENETICS. 153. 1285-1296 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] Toshiyuki S.Takano: "Rate variation of DNA sequence evolution in the Drosophila lineages." GENETICS. 149. 959-970 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] Toshiyuki S.Takano: "Loss of notum macrochaetae as an interspecific hybrid anomaly between Drosophila melanogaster and D.simulans." GENETICS. 149. 1435-1450 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書

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公開日: 1998-04-01   更新日: 2016-04-21  

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