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強誘電性・反強誘電性液晶の相転移に伴う層構造形成に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 10750012
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 応用物性・結晶工学
研究機関東京理科大学

研究代表者

上原 宏行  東京理科大学, 基礎工学部, 助手 (70266914)

研究期間 (年度) 1998 – 1999
研究課題ステータス 完了 (1999年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1999年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1998年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワード強誘電性液晶 / 反強誘電性液晶 / 複素誘電率 / 圧力効果 / 相転移 / P-T相図 / 熱膨張
研究概要

1.SmA相、SmC^*相の圧力に対する影響を調べるため、強誘電性液晶CS-1017(Chisso)に圧力を印加し、複素誘電率測定を行った。SmA-SmC^*相転移点Tcは圧力増加とともにdTc/dp=0.19K/MPaの割合で増加する。圧力増加に伴い、ゴールドストーンモードの緩和周波数は短調に減少するが、緩和強度は単調には減少せず、一定値に近づく。ソフトモードの緩和強度も減少するが、緩和周波数の変化は見出せなかった。これらは粘性増加に伴う現象であるが、SmC^*相では圧力下でも緩和モードが消滅することはない。
2.強誘電性液晶FLC-031(Chisso)では圧力が300MPa以上で強誘電相が消失した。これにより圧力印加はSmC^*相の安定性を下げ、SmA相は広がることから安定性が高まる。300MPa以下ではゴールドストーンモード、ソフトモードは存在しており1.の結果を裏付ける。この液晶ではソフトモードの緩和周波数の減少が確認され、一般的にはいずれのモードでも緩和周波数は単調減少を示し、緩和強度は初期減少のみを示すことが示唆された。
3.反強誘電性液晶MHPOBCに非極性分子を添加し、相互作用を弱めた系を作り、各Sm相の相形成に対する影響を調べた。n-エイコサン、n-オクタコサンを10mol%程度まで添加すると、副次相は消滅し、SmA-SmC^*転移点は降下する。SmC^*相は多少広がり、SmC_A^*相は急激にその領域を減少させた。添加分子は液晶層内に分布していると考えられ、SmC^*相形成の障害になっているため転移点は降下し、SmC_A^*相を形成する層間の相互作用、例えば分子の2量体化を形成しにくくしているため、SmC_A^*相は減少したことが説明できる。極性分子DANSを添加した系では逆にSmC^*相が消滅した結果とは対照的であり、これらの結果は興味深く、現在も研究は進行中である。

報告書

(2件)
  • 1999 実績報告書
  • 1998 実績報告書

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公開日: 1998-04-01   更新日: 2016-04-21  

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