研究課題/領域番号 |
10750035
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用光学・量子光工学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
押鐘 寧 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (40263206)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1999年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1998年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 光の近接場 / 走査型近接場光学顕微鏡 / SNOM / 微小共振球 / ポリスチレン微小球 / 進行波共振 / MDRs / 時間領域差分法 |
研究概要 |
本研究では、物質との近接効果が顕著に現れる可能性がある。μmオーダの微小球の共振状態に注目し、この微小球の共振と物質との相互作用について調べることを目的としている。 本年度は、微小球の光共振を利用した試料表面走査機構を構築し、試料表面の走査を行なった。 プローブには、直径50μmのポリスチレン微小球を用いて、この球内に波長可変レーザー光を、石英基板内の全反射により生じたエバネセント波を介して結合させた。レーザー光はチタンサファイアレーザーの出力であるため、波長を走査することで微小球内の共振状態を実現する。 そして、この共振球表面に、1.5μmのアクリル突起を付着させ、この突起を試料表面に近づけた。突起からは、共振球内の光共振によって生じたエバネセント光が照明源となり、微弱な散乱光が発生している。この散乱光量は、試料表面と突起とがnmオーダで近接することにより急激に変化(試料材質によって増加又は減少するが、本実験では銀蒸着面を用いた結果、増加した)するので、この光量変化をフィードバックすることで、試料表面形状の走査が可能となる。このとき、1.5μmの突起からの発光は、共振球を介して観測されるため、レンズ効果を考慮して発光像を見つけ、走査制御すべきであることが分かった。 このプローブを用いて、微細な構造を持つ銀蒸着面の10×10μm四方の領域を観察したところ、μmオーダ以下の構造まで観察できることが分かり、光共振を用いたSNOMプローブの一応の完成をみた。 本研究課題は今年度を持って終了するが、SNOM用の新型プローブとして、微小共振球が有効である可能性の一端を示せたので、今後も継続的にこのプローブの開発を進め、近接場と物質との相互作用の物理を解明してゆく予定である。
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