研究課題/領域番号 |
10750042
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用物理学一般
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
小野 崇人 東北大学, 大学院・工学研究科, 講師 (50292230)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1999年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1998年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 電界蒸発 / 走査型トンネル顕微鏡 / ナノ細線 / 走査型プローブ顕微鏡 / マイクロプラズマ / 原子間力顕微鏡 / 近接場光顕微鏡 / 高密度光記録 |
研究概要 |
走査型トンネル顕微鏡では探針を基板に極めて接近させて動作させるため、ギャップ間では小さな電圧でも非常に大きな電界強度になる。この大きな電界では物質は蒸発したり、気体が電離したりする。シリコンを蒸発・堆積さナノワイヤーを成長させることに成功した。特にシリコンの蒸発速度を上げるため、微量の金が重要な役割を果たす。金原子は、シリコン間の結合を切り蒸発しやすくするためである。また、基板を加熱することでも電界蒸発速度を上げることができる。この電界蒸発を利用したナノ細線成長の手法を走査型プローブ顕微鏡の片持ち梁の先端にナノワイヤーを成長させて、探針を作製することに応用した。一方、強い電場下では、大気圧中で探針-基板上にマイクロプラズマが発生することを見いだした。ガラス上にに金属薄膜を形成した基板では、マイクロプラズマガラスを利用して金属薄膜を加工することに成功した。この方法で、金属薄膜に100nm以下の微小な開口を作製し、近接場のリソグラフィーに応用した。同様の技術はマイクロプローブ上に金属の微小開口を形成し、近接場光学顕微鏡用のプローブを形成できた。またプラズマによる熱のため、ガラスを局所的に溶融させ微小部品のガラスへの接合を可能にした。強電場とマイクロプラスマの関係を調べるためのテストデバイスを作製し、その形状に対する放電状態の変化を調べた。マイクロ放電は電極を構成する材料に強く依存することを見いだした。金属でできた電極では、マイクロ放電は多数見られ、一方シリコンでできた電極上ではマイクロ放電は起きにくい。
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