研究課題/領域番号 |
10750043
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用物理学一般
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
栗野 浩之 東北大学, 大学院・工学研究科, 講師 (70282093)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1999年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1998年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | Rapid Thermal Anneal / MOSFET / Micro Device / Diffusion / Adsoption / UHV-CVD |
研究概要 |
RTA(Rapid Thermal Anneal)装置を使った不純物拡散の物理を詳細に検討するために本研究で原子層吸着拡散法を新しく開発し、本手法を用いて極めて浅い接合を形成、評価した。さらにこの浅い接合を用いてNMOSFET,PMOSFETを試作、この手法によって作製した浅い接合の実用性を検証した。 従来、不純物の半導体への導入にはイオン注入装置が広く使用されてきた。イオン注入装置を使うと一定の不純物を制御性良く導入することができるため、イオン注入法は再現性、量産性、生産性に富む極めて都合の良い手法であった。しかしながらイオン注入法では不純物導入と同時にVacancyやInterstitialといった結晶欠陥も導入し、不純物拡散の研究を行う上でこれとの相互作用が問題となり、研究を複雑なものとしていた。そのためこのような問題を単純化し、拡散物理の本質を見極めるために原子層吸着拡散法を開発した。 本手法ではUHV-CVD装置によりAsを単原子層のみ吸着させた後、RTA装置内で加熱、拡散させてその特性を調べた。その結果、UHV-CVD装置で10^<21>cm^<-3>程度のAsを表面に吸着することができた。その後、APCVD装置を使って表面に300AのCapping Oxideを形成した後、1000C 5secのRTA処理をすることで、接合リークの極めて少ない(<10^<-9>A)拡散長200Aの極めて浅い接合の形成に成功した。接合のシート抵抗も1.5kΩ/sqとトランジスターのLight Doped Drainとして使用するにはほぼ充分な値を得ることができた。 さらにこの手法で作成した浅い接合を使って充分な性能を有した0.05μmのデバイス試作にも成功した。さらに微細なデバイスを試作するべく研究を進めている。以上の研究を通してRTAを使った拡散の基本的メカニズムの理解が進んだ。
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