研究課題/領域番号 |
10750092
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機械工作・生産工学
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研究機関 | 中部大学 (1999) 熊本大学 (1998) |
研究代表者 |
佐伯 守彦 中部大学, 工学部, 講師 (10284738)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1999年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1998年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 有機非線形光学結晶 / 位相整合条件 / 位相整合角 / 超精密切削 / 結晶材料 / 第2高調波発生(SHG) / 波長変換 / 青色レーザ |
研究概要 |
本研究は、光記録や計測等の分野で装置の性能向上に必要とされる緑・青色小型レーザの実現を可能にする波長変換素子に用いられる有機非線形光学結晶の超精密加工の研究を行っている。非線形光学結晶を用いた高効率波長変換を実現するには、位相整合条件を満足した状態で結晶を用いなくてはならない。有機非線形光学結晶は、大きな波長変換効率が得られる可能性を持つ材料であるが、反面、位相整合条件を満足するための角度許容幅が非常に狭く、数秒単位での角度精度で結晶方向を決定し、鏡面に加工する必要がある。 このように加工が困難である有機結晶の最適加工を実現するため、本年度は、まず、昨年度に製作した結晶に微少な角度変化を与えるための3軸角度調整台の性能評価を行った。この角度調整台は2つの回転テーブルと1つのアオリ機構を組合わせること角度変化を与える。粗動部にはマイクロメータを用い、約3秒程度の角度分解能で±5゜の範囲で角度変化を与え、さらに組込みのピエゾ素子で微少角度変化を与えることが可能である。ピエゾを用いた角度変化では、加工に特に重要である結晶軸周りの角度分解能が0.03秒(移動範囲±17秒)と結晶の位置決めに十分な角度分解能が得られていることを確認した。この角度調整台を波長変換機能が測定できるようにレーザ光学系を組込んだ超精密加工装置に搭載し、実際の加工を行った。しかし、角度調整台を含む加工装置の剛性が低いため、波長変換が満足に行われるほどの鏡面が得られなかった。今後、剛性の向上を図り測定精度の向上を行っている予定である。また、本年度は結晶方向の角度変化の自動制御が行えるシステムの構築を目的にしていたため、新たにパワーメータから得られるレーザ出力をA/D変換ボードを介してパソコンに取り込み、その出力変化をモニターするソフトウェアの開発を行った。
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