研究課題/領域番号 |
10750235
|
研究種目 |
奨励研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電子・電気材料工学
|
研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
西野 克志 徳島大, 工学部, 助手 (70284312)
|
研究期間 (年度) |
1998 – 1999
|
研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
|
配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1999年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1998年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
|
キーワード | GaN / バルク結晶 / 昇華法 / 選択成長 / TEM / AFM |
研究概要 |
昇華法によるバルクGaN結晶の大型化を試みた。昇華法とは原料パウダと対向させて基板を置き、その原料パウダを昇華させ基板上に再結晶させる方法である。成長基板としてまずサファイア上にMOCVD法によりGaNの薄膜を成長し、これをSiO_2またはSiでマスクしストライプ状の窓を開けたものを用いた。ストライプ方向は<11〓0>および<1〓00>である。結晶成長の結果、ストライプが<1〓00>方向のとき、横方向への成長速度は縦(厚さ)方向の成長速度の3倍程度であった。逆にストライプが<11〓0>方向のときは成長速度は縦方向よりやや小さかった。 このように選択成長した結晶を透過型電子顕微鏡(TEM)により観察した。ストライプ方向<1〓00>、マスクがSiO_2のとき、窓部では下地のMOCVD成長GaNから転位は上に延び、その後曲がってc面に平行になりマスク中央部付近から再び上部に延びていた。このとき、窓部上方では転位が低減されていることになる。ストライプ方向やマスクが異なれば、窓部からまっすぐ上に延び、マスク上に成長した部分には転位がほとんど見られない場合もあることがわかった。 またAFMにより表面を観察したところ、横方向成長し連続になった後にはスパイラル成長が支配的となっていることがわかった。これは成長条件を最適化することで避けられると考えられる。 しかしながら、成長面積が大きくなりすぎると連続膜にならず、また膜厚が数十μm程度のものしか得ちれない。そこで選択成長領域を500μm角に制限して結晶成長を行った。その結果、<11〓0>方向の長さが700μm、<1〓00>方向は600μm、厚さ200μm六角柱状で表面の平坦な結晶が得られた。これは今までに基板上に得られたバルク結晶としては最大のものである。
|