研究概要 |
本研究の最終目標は,申請者らが提案している形状表現手法である「言葉による形状表現」(以下,本手法)を用いて,屋内環境を表現・認識することである。装置により計測された距離データを用いて,屋内環境をラベル表現・クラスタ表現と階層的に表現し,障害物認識のための基本データとする。本研究においては,平成9年度までに,「環境認識サブシステム」および「センサスキャンサブシステム」を構築し,10年度からは,実験を繰り返し,実環境下での有効性は確認しているところである。 平成11年度は以下に示すような実験や装置の調整,結果の解析等をおこなった。 1.超ロングレンジタイプ超音波距離センサを用いた三次元計測実験(10年度より継続) 一般的なオフィスに近い室内において,三次元計測を試みた。 2.32ビットOS上でのセンサ制御プログラムの作成 標準でネットワークに対応しているWindows95/98上で動作するようなセンサ制御プログラムをN88互換Basic for Windows95により作成した。 3.取得された距離データを用いた環境表現および認識 2.で作成したプログラムでセンサを制御し,実環境から得られる距離データによる環境表現を試みたところ,実環境の距離データを用いて,屋内実環境のラベル表現が実現でき,認識可能であることが確認された。 実環境から得られたデータを用いて環境認識が可能となったが,データ取得と表現を繰り返し,実験を通して,認識アルゴリズムを改良していくこと,および処理の並列化が課題となる。
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