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高分子強誘電デバイスによるロボット用アレイ触覚センサの開発

研究課題

研究課題/領域番号 10750320
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 計測工学
研究機関和歌山大学

研究代表者

村田 頼信  和歌山大, システム工学部, 助手 (50283958)

研究期間 (年度) 1998 – 1999
研究課題ステータス 完了 (1999年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1999年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1998年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
キーワード高分子強誘電材料 / 触覚アレイセンサ / 超音波アレイセンサ / 超音波顕微鏡
研究概要

高分子薄膜強誘電デバイスを作製するために、高分子強誘電材料P(VDF-TrFE)(フッ化ビニリデンと3フッ化エチレンの共重合体)を使用した。この材料を薄膜化するために、キャスト法を採用した。これは、一旦、高分子強誘電材料を有機溶媒(ジメチルホルムアミド)に溶かし、フッラットシャーレに流し込んだ後、溶媒だけを真空乾燥装置により取り除く方法である。膜厚は溶媒に溶かす圧電材料の質量によって制御した。膜厚を均一にするため、真空乾燥装置内のフラットシャーレを水平に調整した。この結果、約1700mm^2の面積で均一(膜厚むら:±1μm以内)な強誘電薄膜の作製ができた。しかしながら、20μmより薄い膜になると、膜厚分布に不均一な部分が見られた。これは、溶液を流し込んだ後の流動性の不均一やほこりが原因と考えられる。また、膜厚が薄くなると、フラットシャーレから圧電膜を分離させることが困難であることも確認した。このため、この手法は20μmより厚い圧電デバイスの作製に適していることがわかった。そこで、20μmより薄い圧電膜の作製には、スピンコート装置による製膜を試みた。これは、有機溶媒に溶かした高分子圧電材料の溶液を遠心力で薄く均一に広げるという手法である。膜厚の制御は溶液濃度と回転速度で行った。この手法により、数μmの厚さまで膜厚を制御でき、その結果、数Hz〜数百MHzの周波数帯域をもつ強誘電デバイスが任意に作製できた。
次に、強誘電薄膜デバイスのアレイ化に関する実験を試みた。プリント基板上に強誘電薄膜デバイスをアレイ状に作製し、これら各々のデバイスが超音波素子として働くかどうかで評価した。まずプリント基板上に31個のアレイ電極を作製し、キャスト法で作製し分極処理を行った強誘電薄膜をこのプリント基板に接着剤で接着させた。その結果、強誘電膜を機械的に分割することなく31素子のアレイ超音波トランスデューサを簡単に作製することができた。また、高分子強誘電デバイスの広周波数帯域特性の結果、隣接する素子間でクロストークが生じないことも確認した。
以上のように、任意の膜厚、つまり任意の周波数特性を持つ高分子圧電デバイスの作製が可能なシステムが本研究により構築でき、このデバイスの優位性も確認できた。今後、このアレイデバイスを触覚センサに応用し、圧力と温度の計測を試みる。

報告書

(1件)
  • 1998 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Y.Murata, H.Toda, Y.Tamura and K.Koyama: "New Vector Velocimetry by Real Time Ultrasonic Imaging Using M-Sequence Encoding Array Transducer" Proc.of the 1998 IEEE Ultrason.Symp.(1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書

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公開日: 1998-04-01   更新日: 2016-04-21  

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