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脳スライス標本とコンピュータで構成されるハイブリッド・ブレインの構築と動特性解析

研究課題

研究課題/領域番号 10750329
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 制御工学
研究機関東北大学

研究代表者

片山 統裕  東北大学, 大学院・情報科学研究科, 助手 (20282030)

研究期間 (年度) 1998 – 1999
研究課題ステータス 完了 (1999年度)
配分額 *注記
700千円 (直接経費: 700千円)
1999年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
キーワード海馬 / リミットサイクル / 相互引き込み / 強制引き込み / 非線形振動子 / 位相反応曲線 / 脳モジュール / モジュール間相互作用 / ニューロン / 引き込み / モジュール構造 / 脳波 / 脳内リズム / 神経回路
研究概要

脳はさまざまな機能を持ったモジュールの集合体であり,それらの相互作用により複雑な情報処理機能を実現しているものと考えられている.そのため脳の機能を理解するには,機能モジュール単体の特性を明らかにするだけでなく,モジュール間の相互作用の性質を調べる必要がある.本研究では,脳の1モジュールとして,海馬スライス標本におけるCA3領域の神経細胞集団と(以下CA3)と,人工のモジュールとしてリミットサイクルモデルであるRadial Isochron Clock(以下RIC)を相互結合し,結合系全体のダイナミクスについて調べた.RICはパーソナルコンピュータにより模擬した.モジュール間の相互作用の形態と,そこで顕在化するダイナミクスの関係を調べることは脳機能メカニズムを解明するうえで重要であると考えられる.
CA3とRICの相互結合の性質を変えることにより,相互引込みなどの複雑なダイナミクスが生じることが明らかにされた.このダイナミクスのメカニズムを調べるために,CA3を非線形振動子として考え,刺激と応答潜時の関係に基づいて位相反応特性をモデル化した.このCA3の位相反応曲線と,既知であるRICの位相反応曲線を組み合わせることにより,CA3-RIC結合系ダイナミクスを理論的に再構成し,実験データと比較検討した.その結果,再構成されたダイナミクスはおおむね実験データに一致していたが,一致していない部分も存在した.特に,相互引込みが生じているときに,理論と実験データの一致が良くなることが示された.以上のことから,海馬CA3神経回路網のダイナミクスは位相反応特性の枠組みではとらえられない多様なダイナミクスを含んでいることが示された.

報告書

(2件)
  • 1999 実績報告書
  • 1998 実績報告書
  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] Katayama, N., et al.: "Dynamics of coupled systems of brain neural network and artificial nonlinear oscillator"Proc. Neuronal Coding Workshop. 203-206 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] Katayama, N., et al.: "Nonlinear synaptic integration in hippocanpol CAI pyramidal neurons"Neurosci. Res. (suppl.). 23. (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] 嶋方 克好 他: "海馬CAI錐体ニューロンにおける非線形シナプス統合"信学技報. MBE99. 61-68 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] N.Katayama: "A Formal Neuron Model with Active Dendrite" Proc.Method.Concept Design and Application of Soft Computing. 105-108 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] N.Katayama: "Dynamics of Active Neuronal Dendrites and their Functional Signiticance" Proc.Intl.Conf.Knowledge-based Intell,Electron,Syst.240-245 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 斉藤洋明: "海馬スライス標本におけるニューロン回路網の非線形振動と相互引き込み" 信学技報. NC98-59 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 嶋方克好: "海馬ニューロンにおけるシナプス入力の非線形統合特性" 信学技報. NC98-60 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 中村和浩: "睡眠時脳単一ニューロン活動の低周波ダイナミクス" 信学技報. NC98-68 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書

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公開日: 1999-04-01   更新日: 2016-04-21  

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