位相情報を積極的に用いた制御系設計とシステム同定,構造の同時設計に関する研究

• 研究課題/領域番号: 10750330
• 研究種目: 奨励研究(A)
• 配分区分: 補助金
• 研究分野: 制御工学
• 研究機関: 山形大学
• 研究代表者: 山田 功 山形大学, 工学部, 助手 (20240012)
• 研究期間 (年度): 1998 – 1999
• 研究課題ステータス: 完了 (1999年度)
• 配分額: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円); 1999年度: 700千円 (直接経費: 700千円); 1998年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
• キーワード: ロバスト制御 / 多入力多出力システム / 低感度 / 同時設計 / 不安定極数の変化 / 位相情報 / 不確かさ / 相対次数 / 不安定零点数 / 低感度化 / 最適化

研究概要

本年度は,次の項目に関する研究を行った.
1.先に申請者が検討した位相情報を用いたロバスト制御系設計法が適用できるクラスの拡張を行なった.状態空間表現を援用して入出力数の異なる多入力多出力システムに対し,位相情報を用いたロバスト制御系設計法を検討した.
2.不確かさが制御対象に対してフィードバック結合しているような制御対象に対する,位相情報を用いたロバスト安定条件を与えた.
3.先に申請者が検討した位相情報を用いたロバスト制御系設計法を応用し,システムのパラメータと制御系を同時に設計する方法を検討した.位相情報を用いると,不安定極数が不確かなシステムに対してもロバスト安定化可能であることを利用し,不安定極数が不確かな不安定システムに対して,周波数応答データをもとにシステムパラメータと補償器を同時に設計する方法を与えた.これにより,求められる制御仕様を満足する公称モデルのシステムパラメータと補償器が同時に求められることになり,制御特性を上げるためにかかるシステム同定の負荷が減少することになった.

研究成果

• [文献書誌] 山田: "位相を考慮したロバスト安定化の拡張"システム制御情報学会論文集. 12. 522-530 (1999)
• [文献書誌] K.Yamada: "A design method of low sensitivity control systems-Simultaneous design of controller and plant-"Proc. IFAC'99. C. 289-294 (1999)
• [文献書誌] K.Yamada: "Robust stability condition for the system with feedback type of uncertainty and uncertain number of unstable poles"Proc.conf.med'99. 2093-2100 (1999)
• [文献書誌] K.Yamada: "High performance control design for mechanical systems with varying number of unstable poles and large gain perturbation"Proc.MTNS'00. (印刷中). (2000)
• [文献書誌] 山田 功: "位相を考慮したロバスト安定性と低感度化" システム制御情報学会論文誌. 11・7. 375-383 (1998)
• [文献書誌] 山田 功: "位相を考慮したロバスト安定化の拡張" システム制御情報学会論文誌採録予定.
• [文献書誌] Kou Yamada: "Robust stabilization for the plant with varying number of unstable poles and low sensitivity characteristics" Proc.1998 American Control Conference. 2050-2054 (1998)
• [文献書誌] Kou Yamada: "A design method of low sensitivity control systems-Simultaneous design of controller and plant-" IFAC'99 accepted for publication. (1999)
• [文献書誌] Kou Yamada: "Robust stability condition for the system with feedback type of uncertainty and uncertain number of unstable poles" IEEE conf.med'99 accepted for publication. (1999)