研究課題/領域番号 |
10750332
|
研究種目 |
奨励研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
制御工学
|
研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
劉 康志 千葉大学, 工学部, 助教授 (70240413)
|
研究期間 (年度) |
1998 – 1999
|
研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
|
配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1999年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1998年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
|
キーワード | 非線形システム / 準大域的制御 / 2次安定性 / 目標軌道追従 / ゲインスケジューリング / 吸引体 / DLMI / 準大城制御 / 吸引城 / LPV / LMI / 目標軌道 |
研究概要 |
本研究の目指すところは、非線形システムに対して線形時変のフィードバック制御でどこまで対応できるかを解明することである。線形フィードバックにこだわったのは、それがもっとも実現しやすいからである。すなわち、線形の場合出力フィードバックの設計法が比較的容易に開発・利用できるからである。 ここで扱う問題は、非線形性が顕著に表れる目標軌道に漸近追従する問題である。本研究の基本的な考え方は、(1)この問題を非線形システムと目標軌道との間の誤差システムについて漸近安定化する問題に帰着させる(2)非線形の誤差システムを目標軌道に沿って線形部と非線形部に分け、非線形部を不確かさとして扱う(3)2次の設計リヤプノフ関数で誤差システムの漸近安定性を保証することである。 本研究によって、以下の成果か得られた。きわめて緩い条件のもと、(1)誤差システムが局所的2次安定となるための必要十分条件(2)事前に与えられた楕円形を安定域とするための十分条件を明らかにした。とくに(2)の結果は準大域的なものとなっている。これらの条件は目標軌道依存のDLMI(微分線形行列不等式)となっている。さらに、(3)DLMIが解きやすいようにディスクリプター表現を用いて、目標軌道依存の時変パラメータがDLMIにおいてアフィンとなるような条件も導いた。得られた成果は当初の予想を上回ったものであり、線形フィードバック制御の限界に迫ることができた。 ただし、得られた条件を解くためにDLMIの解法を開発しなければならない。これを将来の研究課題としたい。
|