研究課題/領域番号 |
10750335
|
研究種目 |
奨励研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
制御工学
|
研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
周 蠡 (周 〓) 東工大, (総合)理工学研究科, 助手 (30293070)
|
研究期間 (年度) |
1998 – 1999
|
研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
|
配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1999年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1998年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
|
キーワード | システム同定 / ロバスト制御 / モデル集合 / 適合性確率 / 1 / f信号 / 合理モデル / Toeplitz行列 / ウェーブレット変換 |
研究概要 |
・Toeplitz行列をその要素の離散フーリェ変換の実部と虚部で構成した対角行列と定数行列の積で表す式を導いた。それに基づいて、得られた合理モデルに関する結果を同定ノイズが周波数域で幅有限である場合に拡張して、合理モデルを同定実験データの長さと同じオーダの複雑さで表現することができた。また、合理モデルのパラメトリゼションの条件を二つの定数行列の最大特異値の計算より検証できることを証明した。それらの結果より、最小二乗法はモデル集合の同定に適当でないことがわかった。 ・周波数応答に基づくモデル集合の適合性確率を定義し、有効な計算アルゴリズムを導いた。また、定義した適合性確率は測定した制御対象の周波数応答のサンプル数の増加にしたがって、測定ノイズに依存しなくなることを証明した。そのうえ、推定したモデル集合の適合性確率は漸近的に正規分布に従うことも証明した。シミュレーションより適合性確立の定義とそれを計算するアルゴリズムの妥当性を検証した。また、モデル集合の検証には確率論的なアプローチが決定論的なアプローチより良いであることもシミュレーション結果より明らかにした。 ・1/f信号はウェーブレット変換を行ったら互いに漸近的に独立になるという特性を活用し、そのパラメータを同定するアルゴリズムを提案した。同定したパラメータはデータの長さの増加にしたがって、漸近的にその真値に収束することを証明した。また、同定したパラメータの漸近的な確率分布をも導いた。シミュレーションよりそのアルゴリズムの有効性を確認した。
|