研究課題/領域番号 |
10750342
|
研究種目 |
奨励研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
制御工学
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
宮本 俊幸 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (00294041)
|
研究期間 (年度) |
1998 – 1999
|
研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
|
配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1999年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1998年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
|
キーワード | ペトリネット / 離散事象システム / アンフォールディング / 状態フィードバック / 可達性 / 極大許容制御 / 被覆性 |
研究概要 |
原子力プラントの緊急時における制御のように、大規模システムの実時間制御に対する要求がある。このような場合、システムの状態に柔軟に対応できるようより知的な状態フィードバック制御を行う必要がある。 これまでに提案されている離散事象システムの状態フィードバック制御方法としては大きく分けて二つある。一つの方法は、全状態空間を生成して、生成された状態空間を元に制御を構成する手法(以下(a)法)である。もう一方の手法は、ペトリネットの構造を利用して、制御を構成する方法(以下(b)法)である。(a)法は、対象とするシステムが大規模な場合、状態空間が膨大となるので実時間制御に用いるのは不可能である。(b)法は、構造に制限を加えたクラスのペトリネットによって表現されたシステムにしか適用することができない。 本研究では、大規模な離散事象システムの状態フィードバック・実時間制御を達成するために、以下の点について研究をおおなった。まず禁止状態への到達可能性を瞬時に判断するための可達性および被覆性の高速な解析手法の開発を行った。さらに、可制御性可観測性が保証されている場合での禁止状態への到達を抑止するための極大許容フィードバック制御則の構築を行った。 可達性および被覆性解析の高速化については、アンフォールディングの構造を利用して分岐限定法を用いた決定的なアルゴリズムを提案し、その高速性を計算機実験により確かめた。 極大許容フィードバック制御則の構築については、これまで(b)法での問題となっていたペトリネット上の制約がアンフォールディングを用いることにより取り除かれることを示し、その構築方法を提案した。これによりペトリネットの構造に制約を付けることなく、また状態空間を生成することもなく状態フィードバック制御を行うことが可能となった。
|