研究課題/領域番号 |
10750363
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
構造工学・地震工学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
宇都宮 智昭 京都大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (10211773)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1999年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1998年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 円柱列 / 海洋構造物 / Trapped mode / 波力 / 波浪回折問題 / trapped mode |
研究概要 |
無限領域中に多数の円柱が等間隔に一直線上に配置された状態に規則波浪が作用すると、ある特定の周波数において、非常に大きな波力が個々の円柱に作用する現象のあることが最近になって発見された。計算例によると、波力の増幅率は、単体の円柱に作用する波力に対して実に35倍にも達しており、通常の設計波力の想定を遥かに超えるものとなっている。そこで本研究では、この波力増幅現象のメカニズム解明のための理論考察をおこなうとともに、その実験的検証をおこなうことも視野にいれた研究を実施した。 平成10年度の研究においては、波力増幅現象がTrapped modeと深い関連のあることを理論的に示し、その成果は、Journal of Fluid Mechanicsに掲載されたとおりである。さらに平成11年度においては、これを実験的に検証することを目的として単独円柱が水槽内にsymmetryに設置された場合について、そのsway方向への強制動揺させた場合についての流体力とTrapped modeとの関連について例論的に調べた。その結果、流体力係数がsingularな挙動を示す点とTrapped modeが一対一に対応することが示され、Trapped modeの実験的検証をおこなうためには、sway方向への強制動揺実験をおこなえばよいことが明らかとなった。さらに、非着低式の円筒浮体列に関する研究もおこない、これに関しても基本的に着低円柱列と同じ挙動が観察されることを示した。ただし、喫水の浅い場合にはTrapped modeは必ずしも観察されず、Trapped modeの存在と喫水との間には密接な関連のあることが本研究により初めて明らかとなった。
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