研究課題/領域番号 |
10750381
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
地盤工学
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研究機関 | 熊本工業大学 |
研究代表者 |
荒牧 憲隆 熊本工業大学, 工学部, 助手 (00299661)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1999年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1998年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 粒子破砕 / しらす / 単粒子破砕強度 / 粒子形状 / 圧密 / 一面せん断 / 鉱物組成 / 単粒子 |
研究概要 |
本年度の研究では、粒状体の破砕現象を実験的に明らかにするために、火山灰山で、脆弱な粒子からなるしらすを用い、単粒子破砕試験を実施した。しらすは、鹿児島県内の二カ所(宮之城町および国分市)から採取され、ガラス質粒子、軽石粒子、磁鉄鉱の3種類の粒子に分類した後に実験を行った。実験に用いた粒子は画像解析により、形状の分類を行っている。以下に、得られた知見を示す。1)単粒子破砕試験中の荷重・変位関係は線形というわけではなく、荷重の増加と減少を何度か繰り返した後、ピークを示す。試験中の観察から、小さな荷重の減少は粒子の角が欠ける程度の破砕に対応し、荷重がピークを示した後の減少が粒子の完全な破砕と対応していることが認められた、2)いずれの粒子においても、球状に近いものほど、単粒子破砕強度は高い値を示すことが確認された。3)軽石粒子が、他のしらす構成粒子に比べ、単粒子破砕荷重が低いことが特徴的であった。特に、宮之城町で採取された軽石粒子は、単粒子強度が低く、脆弱なものであった。しらす粒子は、生成起源や風化度等の影響により、その単粒子破砕特性も地域により異なってくるものと思われる、4)昨年度実施した圧密および一面せん断試験においても、粒子破砕は、軽石粒子に顕著に認められた。宮之城で採取されたしらすは、国分市で採取されたしらすに比べ、圧縮性が高く、粒子破砕現象がせん断特性に与える影響は大きいものであり、単粒子破砕試験の結果と良い対応を示した。5)粒子破砕を伴う粒状体の力学特性において、単粒子破砕試験で得られる粒子の破砕強度が、工学的なパラメータとしての利用が可能であることが示唆された。
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