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高齢者に対する音声情報伝達に有効な音声の周波数帯域及び受聴レベルに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 10750434
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 建築環境・設備
研究機関東北大学

研究代表者

佐藤 洋  東北大学, 大学院・工学研究科, 講師 (10260423)

研究期間 (年度) 1998 – 1999
研究課題ステータス 完了 (1999年度)
配分額 *注記
600千円 (直接経費: 600千円)
1999年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
キーワード老人性難聴 / 音声情報伝達 / 室内音響 / 音響設備 / 同波数帯域 / 受聴レベル / 周波数帯域
研究概要

本研究は平成10年度から2カ年で行う研究であり,本年度はその2年目として高齢者を被験者として用いた音声聴取実験を行った。
音声情報伝達性能を評価する方法として現在様々な方法が提案されているが、統一された標準試験法が定まっていない。本研究では昨年度準備した実験環境に於いて明瞭度試験と聴感印象評価により音場の主観的評価を行う予定であったが,評価法そのものの検討が必要であるという結論に達し,モデル化した音場に於いて実験を行った。主観的な評価方法が確立していない原因として1)言語的な情報の統制がとれていない,2)安定した結果が得られる方法が確立されていないか事があげられる。そこで、本研究では単語の「親密度」を統制した試験用単語リストを用いて単語了解度試験を健聴者と高齢者を被験者として行い、高齢者の受聴特性を把握し、標準試験法としての有効性を既存の試験法と比較した。その成果として以下が得られた。
1)残響付加音場では健聴者の単語了解度は80%程度までしか低下しないが、高齢者は残響時間の増加に従って50%程度まで低下する。2)騒音付加音場では単語了解度が落ち始める騒音レベルが65dBであること。3)残響・騒音付加音場では2元配置分散分析を用い、了解度に対する残響・騒音の寄与率を求め、高齢者の単語了解度が残響音の影響を大きく受けること。4)無意味三連音節明瞭度と単語了解度の比較から健聴者と健常な高齢者の了解度の差は音響情報を音韻として認識する際に生じ、音韻から単語を認識する際には差が生じないこと。5)聴力損失に関しては2kHzの聴力レベルと単語了解度に高い相関があること。6)健聴者と高齢者の音声情報認識能力の差を明瞭度・了解度で評価した場合、約25%であり、高齢者が健聴者と同等の了解度を得るには音場をSTIで約0.2改善しなければならないこと。

報告書

(2件)
  • 1999 実績報告書
  • 1998 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 佐藤洋,鈴木陽一,長反宗重,天野成昭,近藤公久: "親密度を統制した単語了解度試験による音声情報伝達の評価"日本音響学会 建築音響研究会資料. AA99-52. 1-8 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書

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公開日: 1999-04-01   更新日: 2016-04-21  

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