研究課題/領域番号 |
10750503
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
複合材料・物性
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研究機関 | 岩手大学 |
研究代表者 |
小笠原 渉 岩手大, 工学部, 助手 (40292172)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1999年度: 200千円 (直接経費: 200千円)
1998年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 層状複水酸化物 / バイオミメティック / 糖 / 複合体 |
研究概要 |
Mg-Al系LDH熱分解物への糖類の取り込みについて経時変化を調べたところ、時間の経過と共に取り込み量は増加した。五炭糖において、リボースの取り込み量は3.1mmol/g-oxideであり、デオキシリボースの約5倍の値を示した。六炭糖において、取り込み量はフルクトース>ガラクトース>マンノース>グルコースの順であり、組成が同じで類似構造であるにも関わらず差がみられた。 五炭糖においては、リボースはデオキシリボースよりもOH基が一つ多く、六炭糖においてはアキシアル位のOH基の数がフルクトース>ガラクトース>マンノース>グルコースの順であり、取り込み量と傾向が一致していることが示された。このことから、単糖類の取り込みはOH基の数や位置に依存していることが推察された。また、固体生成物のXRDの結果より、いずれの単糖類/LDH複合体のXRD図においても、熱分解物にみられたMgOの回折ピークが消失していることが確認された。再水和反応により熱分解物がLDH層状構造を再生するためには陰イオンが必要であるが、糖類は負電荷を持たないため、この場合はOH-イオンが取り込まれ、それに伴い糖類が水素結合でLDH基本層に引きつけられて層間に取り込まれたと考えられた。したがって、糖類の取り込み量が増加するに伴い層間距離が不均一となり、LDH構造の回折ピークは弱くなる現象がみられた。 以上の結果から、負電荷を持たない化合物である糖類も再構築法を用いることにより、LDH基本層と糖分子との間に働く水素結合によるLDH層間への取り込みが可能であることが示された。さらに、二次元的に制限された空間であるLDH層間への糖類の取り込みは、糖分子のOH基の数や立体構造に依存することが明らかとなった。
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