研究課題/領域番号 |
10750505
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
複合材料・物性
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
田中 秀和 大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (80294130)
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研究期間 (年度) |
1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1999年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1998年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | ペロブスカイトMの酸化物 / ペロブスカイト誘電体酸化物 / 光誘起磁性 / 光誘起金属-絶縁体転移 / ヘテロ構造 / レーザアブレーション法 / レーザMBE / 人工格子 / 光制御磁性体 / (La,Sr)MnO_3 / 銅フタロシアニン / SrTiO_3 |
研究概要 |
磁気抵抗を示すMn酸化物は電気伝導をになうキャリア濃度を変化させる事により磁性・電気伝導が変化する。光によりキャリアを発生する事のできる有機材料、無機誘電体材料等と組み合わせることにより、光により磁性・電気伝導が制御できる新しい光・磁気応答材料の創成が期待される。前年度の有機物/Mn酸化物へテロ接合に加え、紫外光に応答する磁性材料の創成をめざし、SrTiO_3誘電体/Mn酸化物ヘテロ構造を作製し、その光応答性を測定した。 (1)SrTiO_3単結晶における異常光伝導の発見 SrTiO_3単結晶に於いて100K以下で、バンドギャップに対応する紫外光照射により光伝導が非常に大きくなる事を見出した。SrTiO_3の構造相転移によりバンド構造が変化し光キャリア発生効率が向上すると考えられ、光-磁性制御御用の物質として適している事を見出した。 (2)(La_<0.8>Sr_<0.2>)MnO_3/SrTiO_3ヘテロ構造の作製と光磁気特性の評価 レーザアブレーション法により、上記のSrTiO_3に強磁性酸化物(La_<0.8>Sr_<0.2>)MnO_3とを組み合わせた積層構造を作製した。SrTiO_3のバンドギャップに対応する紫外光を照射する事によりSrTiO_3誘電体層で生成されたキャリアが(La_<0.8>Sr_<0.2>)MnO_3磁性体層に注入された結果、金属・絶縁体転移温度の低下、100K以下での電気伝導度の急激な上昇、磁性の現象等を見出した。 従来の半導体では、電子の流れのみを制御してきたのに比較し、上記の酸化物積層デバイスにより電気伝導(電荷)と磁性(スピン)を同時制御が可能となる事を初めて示した。
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