研究課題/領域番号 |
10750507
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
複合材料・物性
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研究機関 | 九州工業大学 |
研究代表者 |
高橋 誠治 九州工業大学, 工学部, 助教授 (90236290)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1999年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1998年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | チタン酸鉛 / ジルコン酸鉛 / LSMCD / 複合材料 / 薄膜 / RTA |
研究概要 |
近年の機能の多様化に対する材料への期待から材料の複合化の研究が活発に行われている。このような複合材料をさらに薄膜化することによって、実用化あるいは新規特性の発現が行われてきている。しかし、そのような材料の主流は積層型の二次元膜を基本としている。三次元的な複合材料膜にも新たな特性を期待できるが合成方法がいまだ確立していない。本研究ではこのような膜を合成する方法としてマルチソース型のLSMCD法を提案し、装置作製、材料調整を行ってきた。今年度は主に装置改良と、それに並行して複合材料膜作製条件の検討を行った。 複合材料としてジルコン酸鉛-チタン酸鉛を選択した。それぞれ、コンデンサとしての用途があるほか、反強誘電体-強誘電体という組み合わせであるので新規の強誘電特性にも期待することができる。装置はLSMCD法とほぼ同様のものとし、原料の噴霧方法は超音波によった。複合材料作製のため原料の噴霧装置を2個設置した。前駆体の乾操、分解のためUVユニットを用意した。前駆体溶液を以下のように作製した。酢酸鉛、イソプロポキシチタンもしくはブトキシジルコニウムを2-メトキシエタノールに溶解還流し、無水アルコールで希釈した。これらの溶液をそれぞれ超音波噴霧装置に注入し、噴霧した。窒素キャリアーガスで前駆体液滴をPt/Ti/SiO_2/Si基板に堆積させた。その後、有機成分を除去するため300℃で熱処理し、さらに高温でRTA処理して結晶化させた。得られた薄膜の相をXRDで同定した。600℃以上のRTA処理によりぺロブスカイト単相膜を合成できることが明らかとなった。また、得られた薄膜は固溶が進んでおり、複合化を確認することは困難であった。基板をBaPbO_3/Siとして450℃で結晶化したところジルコン酸鉛、チタン酸鉛に特徴的なX線回折ピークが現れ、ある程度複合化が可能とであることがわかった。
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