研究課題/領域番号 |
10750598
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
工業物理化学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
米村 弘明 九州大学, 大学院・工学研究科, 講師 (40220769)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1999年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1998年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 半導体超微粒子 / 電子-正孔対 / 磁場効果 / 光電流 / 磁性イオン / 量子サイズ効果 / 希釈磁性半導体 / 交換相互作用 / 修飾電極 / 半磁性半導体 |
研究概要 |
本研究では半導体の粒径を数十Åまで小さくした半導体超微粒子を作成した。作成した超微粒子を分子組織化した膜に担持させた修飾電極を作成した。半導体超微粒子修飾電極の光電変換機能に対する磁場の影響を観察し量子サイズ効果を利用した光電変換機能の磁場制御を実現するとともに、磁性イオン添加した希釈磁性半導体を用いることで磁場の影響の増大を図った。具体的には以下の研究を行った。 1.CdS超微粒子をAOT逆ミセル法を用いて調整した。CdS超微粒子を金電極にSAMを利用して固定化し、修飾電極を作成した。トリエタノールアミンを添加し、光照射するとアノード方向に光電流が観測された。修飾電極のアクションスペクトルとCdS超微粒子の吸収スペクトルが一致した。光電流はCdS超微粒子の光励起により起こっている事がわかった。さらに、磁場(0.7T)の印加すると光電流の減少(3.0%)が観測された。ここで、超微粒子ではないCdSを修飾した電極では磁場効果は観測されなかった。従って、磁場効果は量子サイズ効果が原因と考えられる。 2.次に、CdS超微粒子と同様にAOT逆ミセルを用いてII-VII族半導体のカチオンの部分をMn,2価の磁性イオンに置換した混晶、すなわち希釈磁性半導体(Cd_<1-x>Mn_xS)を超微粒子化した。1と同様に修飾電極を作成し、光電流に対する磁場効果を検討した。Cd^<1-x>XMn_xS(X=0.2)の修飾電極では磁場(0.7T)の印加すると光電流の減少(8.0%)が観測された。この様に磁性イオンを添加することで磁場効果が大きくなった。よって、電子の閉じ込め効果と伝導電子(バンド電子)と含有する磁性イオンとの磁気的な相互作用(交換相互作用)によって磁場効果が増大したと考えられる。 3.磁場効果は電子一正孔対における一重項一三重項変換が磁場によって抑制されるために起こると考えられた。さらに、超微粒子化の効果は電子一正孔対の閉じ込め効果によって発現していると考えられた。
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