研究課題/領域番号 |
10750635
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
高分子合成
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
野村 亮二 京都大学, 大学院・工学研究科, 助手 (40242317)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1999年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1998年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 金属カルベン / 重合 / 高分子 / メタセシス重合 / 有機金属高分子 / 遷移金属 / 高分子反応 / カルベン / 有機金属ポリマー / 重縮合 / ジアミン |
研究概要 |
本年度は、側鎖に水酸基を有するポリマーを常法によって合成し、水酸基とアセトキシカルベンとの反応によって側鎖にアルコキシカルベンを含有する遷移金属ポリマーの合成を検討した。併せて生成ポリマーの新規高分子メタセシス重合開始剤としての評価を行った。具体的には、2-ヒドロキシメタクリラート(HEMA)および4-ヒドロキシブチルメタクリラート(HBMA)をラジカル重合によってメチルメタクリルラートと共重合し、側鎖に水酸基を持つポリマーを合成した。この後、側鎖の水酸基とタングステンアセトキシカルベン[(CO)_5WC(Ph)ON(CH_3)_4](1)との反応により側鎖への金属カルベンの導入を行った。ポリHEMAを用いた場合、ポリマー側鎖の水酸基の求核性が低いため側鎖へ金属カルベンを導入することはできなかった。しかしながら、ポリHBMAを用いた場合には1は速やかに水酸基と反応し、対応するポリマー(2)が得られた。金属カルベンの導入率は最大70%に達した。生成したポリマー(2)はフェニルアセチレンの重合触媒として機能することが確認された。すなわち、2自身はフェニルアセチレンの重合を開始することはできないが、光照射によって重合触媒としての活性を示し、比較的高分子量のポリ(フェニルアセチレン)を与えた。
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