• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

走査型顕微光散乱によるゲルの網目構造に記憶された不均一性の研究

研究課題

研究課題/領域番号 10750644
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 高分子構造物性(含繊維)
研究機関東京工業大学

研究代表者

古川 英光  東京工業大学, 工学部, 助手 (50282827)

研究期間 (年度) 1998 – 1999
研究課題ステータス 完了 (1999年度)
配分額 *注記
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1999年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1998年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
キーワードゲル / 膨潤 / 不均一 / 光散乱 / 網目 / 揺らぎ / 体積相転移 / 緩和時間 / フラクタル / 濁度
研究概要

1.走査型顕微光散乱によるゲル網目の不均一性と動的揺らぎの測定
様々な不均一性をもつゲルを調べるために、仕込み時のモノマーと架橋剤の比を一定に保ち、仕込み時の濃度(体積分率)を変化させて系統的にポリアクリルアミドゲルを合成した。これらのゲルについて調整したままの未膨潤状態と膨潤平衡状態とで散乱光強度を測定し、比較した。不均一性を考慮して算出したアンサンブル平均の散乱光強度は、膨潤によって増大することが分かった。 これは網目構造の静的な不均一性の増大を反映していると考えられる。その増大率は低仕込み濃度と高仕込み濃度とで大きく、2つの異なる領域があることを示唆している。散乱光強度を静的な成分と動的な成分に分離してみると、それぞれの領域で異なった挙動を示すことが分かった。前年度、膨潤率挙動にも2つの領域が観測されている。従って、それぞれの領域では異なった網目構造が形成されており、膨潤による不均一性の増大機構も異なっていることが明確になった。動的光散乱の測定結果もこの描像を支持している。
2.精密な温度可変装置の作製
前年度に作製した走査型顕微光散乱装置を用いて脱膨潤状態のゲルの温度依存性を精密に測定するために、1mKレベルの精度で温度を安定化できる温度制御装置を作製した。実験条件にもよるが最高0.5mKの精度での安定化を実現した。
3.走査型顕微光散乱による脱膨潤ゲル網目の不均一性と動的揺らぎの測定
体積相転移を起こすN-イソプロピルアクリルアミドゲルを調製し、現在、相転移点近傍で局所的な静的光散乱と動的光散乱の同時測定を行っている。精密な温度制御装置と、不均一性を厳密に考慮した測定法を用いることにより、平衡膨潤状態と脱膨潤状態では、緩和時間に明確な非対称性があることを観測した。これについては今後継続的に測定を行う計画である。

報告書

(2件)
  • 1999 実績報告書
  • 1998 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] H.Furukawa: "Effect of varying preparing-concentration on the equilibrium swelling of polyacrylamide gels"J.Mol.Struct.: Special issue-Structure and Dynamics of Polymer Gels. (2000)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書

URL: 

公開日: 1998-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi