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蛍光法によるポリエチレンオキシドの溶液結晶化の研究

研究課題

研究課題/領域番号 10750647
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 高分子構造物性(含繊維)
研究機関福井大学

研究代表者

佐々木 隆  福井大学, 工学部, 助教授 (50242582)

研究期間 (年度) 1998 – 1999
研究課題ステータス 完了 (1999年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1999年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1998年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワードポリエチレンオキシド / 一次核生成 / 線成長速度 / 活性化エネルギー / 蛍光法
研究概要

本研究では、ポリエチレンオキシド(PEO)の溶液からの結晶化のメカニズムを蛍光法を用いてミクロなレベルで解明することを目的としている。本年度は、前年度に引き続き3種類の溶媒、トリプロピオニン(TP)、トルエン、及びN,N-ジメチルアセトアミド(DMAc)を用いて、一次核生成速度と球晶の成長速度の濃度依存性、溶媒依存性、及びに結晶化過程でのPEO鎖の拡散の特性を詳しく検討し、以下のような知見を得た。
TP溶液中での一次核生成速度と球晶の線成長速度のデータを解析したところ、5〜30wt%の濃度範囲では、結晶核の側面の表面Gibbsエネルギーは濃度に依存しなかったが、折りたたみ面のそれは、濃度とともに減少した。これは、高濃度においては、見かけ上核形成が起こりやすいことを意味しており、このことから30wt%程度の高濃度溶液では、溶解状態において何らかの構造的な不均一性が残存していると考えられる。結晶化におけるPEO鎖の拡散の活性化エネルギーは、濃度とともに減少した。これは、濃度による拡散の素過程が異なっていることを示している。即ち、低濃度においてはより大規模スケールの拡散モードが支配的であると考えられる。得られた球晶のモルホロジーは溶媒に大きく依存した。TPでは、比較的大きな真球状の球晶が得られたのに対し、トルエンでは輪郭がギザギザで小さな粒子(axialite)が得られた。また、DMAcではその中間的なモルホロジーがみられた。これに対応して表面Gibbsエネルギーの積は、トルエン>DMAc>TPとなった。一方で、結晶化におけるエントロピー変化は、DMAc>TP>トルエンとなった。さらに、拡散の活性化エネルギーはトルエン>TPとなったが、30wt%においては何れの溶液でもKramersの拡散極限は成立しなかった。

報告書

(2件)
  • 1999 実績報告書
  • 1998 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] T. Sasaki, Y. Yamamoto, and T. Takahashi: "Primary nucleation rate and radial growth rate of poly(ethylene oxide) spherulite in viscous solutions"Polymer Journal. 32・3. (2000)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書

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公開日: 1998-04-01   更新日: 2016-04-21  

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