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ナミハダニの食性幅を制限するトレードオフの検出

研究課題

研究課題/領域番号 10760030
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 植物保護
研究機関京都大学

研究代表者

矢野 修一  京都大学, 大学院・農学研究科, 助手 (30273494)

研究期間 (年度) 1998 – 1999
研究課題ステータス 完了 (1999年度)
配分額 *注記
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1999年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1998年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワードナミハダニ / 寄主植物 / 総合的な産卵数 / 適応形質 / トレードオフ / 雄間の闘争力 / 分散性 / 食性幅 / 人為選抜 / 近親交配系統
研究概要

前年度の研究結果より、ナミハダニにおいては異なる寄主植物種に対する産卵数のトレードオフは検出されなかった。これを受け、本年度は植物種全般に対するナミハダニの総合的な産卵数と、他の適応形質とのトレードオフを検証した。ハダニの雌は1回目の交尾だけが有効なので、未交尾雌との交尾権をめぐって雄同士が争うことが知られている。 総合的な産卵数の多い系統と、総合的な産卵数が相対的に少ない対照系統の雄を雌をめぐって闘わせると、後者の方が強いことが分かった。つまり、ナミハダニの総合的な産卵数と雄間の闘争力にはトレードオフがみられた。また、ナミハダニの個体群は、高い増殖力で寄主植物を食い尽くすと、雌成虫が新しい寄主植物へと分散する。ハダニの食害によって寄主植物の葉の質が悪くなると、総合的な産卵数の少ない対照系統のハダニが先に分散する一方で、総合的な産卵数の多い系統のハダニはいつまでも葉に留まり、多くの個体が逃げ遅れた。つまり、ナミハダニの総合的な産卵数と分散性にもトレードオフがみられた。上記のトレードオフが存在することによって、ナミハダニの利用できる植物種の範囲(食性幅)が有限である事実や、ナミハダニの個体群の中に総合的な産卵数という適応形質の変異が維持されている事実を説明できるものと考えられた。

報告書

(2件)
  • 1999 実績報告書
  • 1998 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Shuichi Yano: "Factors determining the host plant range of the phytophagous mite,Tetranychus urticae(Acari:Tetranychidae):a method for quantifying host plant acceptance" Experimental & Applied Acarology. 22. 595-601 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 矢野 修一: "ナミハダニの食性幅と生活史戦略" 南窓. 50. 11-14 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書

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公開日: 1998-04-01   更新日: 2016-04-21  

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