研究課題/領域番号 |
10760057
|
研究種目 |
奨励研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用微生物学・応用生物化学
|
研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
岸田 正夫 大阪府立大学, 農学部, 助教授 (90211193)
|
研究期間 (年度) |
1998 – 1999
|
研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
|
配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1999年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1998年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
|
キーワード | Saccharomyces cerevisiae / ポリガラクツロナーゼ / 遺伝子発現抑制 / 遺伝子クローニング / Kluyveromyces属酵母 / lacZ融合遺伝子 / 遺伝子発現制御 |
研究概要 |
我々のグループは酵母Saccharomyces cerevisiaeのほとんどの株で発現が抑制されているポリガラクツロナーゼの生産突然変異体を単離している。本研究課題では、このポリガラクツロナーゼ遺伝子発現抑制機構解明のため生産突然変異株の解析した。昨年度は突然変異株のポリガラクツロナーゼ遺伝子の解析と四分子解析による遺伝学的解析から、ポリガラクツロナーゼ遺伝子の発現抑制因子についての情報を得た。本年度はこの因子についての解析を進め、次のような成果を得た。 (1)ポリガラクツロナーゼ遺伝子発現抑制に関与する遺伝子のクローニングにおいて、欠損変異相補クローニングでネガティブスクリーニングとなることを回避するため、まずポリガラクツロナーゼ遺伝子の発現制御領域とlacZ遺伝子の融合遺伝子(PSM1-p:lacZ)を構築した。この融合遺伝子を変異株および野生型株に形質転換し、変異株では青コロニーを、野生型株では白コロニーを生じることを確認した。これによりlacZ遺伝子を指標した発現抑制因子の遺伝子クローニングを行うポジティブスクリーニング系が確立できた。 (2)比較検討のためS.cerevisiae以外の酵母についてポリガラクツロナーゼ遺伝子を検索し、kluyveromyces属酵母2種より遺伝子をクローン化した。これらの遺伝子について塩基配列を決定し、S.cerevisiaeの遺伝子と比較すると、構造遺伝子の領域では約60%の相同性が認められたが、プロモーターを含む発現制御領域では相同性が少なく、Kluyveromycesのポリガラクツロナーゼ遺伝子の発現制御機構はS.cerevisiaeのそれとは異なることが示唆された。今後、両ポリガラクツロナーゼ遺伝子の発現制御領域の機能的な差異を検討する必要がある。
|