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腸管からの生理活性物質の吸収に及ぼす中鎖脂肪酸の影響

研究課題

研究課題/領域番号 10760081
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 食品科学・製品科学
研究機関京都大学

研究代表者

島 元啓  京都大学, 大学院・農学研究科, 助手 (60293916)

研究期間 (年度) 1998 – 1999
研究課題ステータス 完了 (1999年度)
配分額 *注記
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1999年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1998年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
キーワード細胞内濃度 / Caco-2 / 中鎖脂肪酸 / 透過促進 / 機能性食品 / カプリン酸 / ミドコンドリア
研究概要

本研究では、中鎖脂肪酸化合物の透過促進機構の解明を目的として研究を行い、以下の実験結果が明らかになった。
1-1.透過促進検討時の中鎖脂肪酸自身の透過挙動
中鎖脂肪酸及びそのモノアシルグリセロール自身の透過促進の際の振舞を拡散チャンバーにセットしたCaco-2細胞培養系を用いて検証した。その結果、(1)カプリン酸ナトリウム塩(C10FANa)は腸管側の濃度差が血管側に出現する透過係数に反映された、(2)細胞内のC10FANaは実験開始後30分ほどで約3500mMに到達するが、腸管側濃度に依存しなかった、(3)小胞輸送阻害剤により阻害される、細胞内からC10FANaを放出する機構の存在が示唆された。カプリン酸モノアシルグルセロール(C10MG)を用いた実験では、C10MGにより透過を促進された親水性生理活性物質の見かけの透過係数と、C10MG自身の透過に相関が観察された。
1-2.細胞内pHの変動についての検討
フルオレセインデキストランを用いて、中鎖脂肪酸(C10FANa)の接触によりリソソームのpHがどのような影響を受けるかを検討した。文献より細胞内pHに影響を与えるとされるNH4Clへの反応は実験によりばらつきが見られたが、C10FANaを用いた実験では細胞内pHに変化は見られなかった。
1-3.中鎖脂肪酸と長鎖脂肪酸の混合による透過促進効果の検討
中鎖脂肪酸を食品に添加した際の透過促進効果に対する影響を検討するため、食品中に多く含まれる長鎖脂肪酸との混合が中鎖脂肪酸の透過促進に与える影響を検討した。その結果、中鎖脂肪酸どうしを混合した際と同様の傾向が観察され、同種の親水基をもつ脂質(C10FANaとオレイン酸など)を混合すると透過が促進され、異種の親水基を持つ脂質(C10MGとオレイン酸など)を混合すると透過が抑制される傾向が観察された。

報告書

(2件)
  • 1999 実績報告書
  • 1998 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 沖中慎司、島元啓、木村幸敬、安達修二、松野隆一: "長鎖脂肪酸を含む溶液中での中鎖脂肪酸の吸収促進効果"日本農芸科学会誌. 74巻(臨時増刊号). 284-284 (2000)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] Motohiro SHIMA: "Recovery of Caco-2 cell monolayers to normal from the transport-enhanced state induced by capric acid sodium salt and its monoacylglycerol" Bioscience,Biotechnology,and Biochemistry. 63(4). 680-687 (1999)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書

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公開日: 1998-04-01   更新日: 2016-04-21  

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