• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

両親媒性リグノセルロース誘導体と生体高分子との相互作用の解明

研究課題

研究課題/領域番号 10760102
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 林産学
研究機関北海道大学

研究代表者

浦木 康光  北海道大学, 大学院・農学研究科, 助教授 (90193961)

研究期間 (年度) 1998 – 1999
研究課題ステータス 完了 (1999年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1999年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1998年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワードヒドロキシプロピル化 / リグノセルロース / 両親媒性 / 生体高分子 / 酢酸パルプ / X線小角散乱 / 光散乱 / 下限共溶臨界温度 / 両親媒性物質 / 疎水性物質可溶化能 / 蛋白質分解酵素 / 酵素安定化剤
研究概要

リグニンを含むパルプをリグノセルロースと見なし、ヒドロキシプロピル化により、水及び有機溶媒に可溶な両親媒性誘導体を調製した。本年度は、両親媒性誘導体と生体高分子との相互作用による生体高分子の構造変化について検討した。さらに、相互作用を解明する基礎研究として、この誘導体の水溶液中の構造及び温度変化による形態変化についても検討を加え、この誘導体の基本的物性と利用法について考察した。
牛血清アルブミン(BSA)を生体高分子として用い、誘導体との相互作用による形態変化を円二色性スペクトルにより調べた。BSAはリン酸緩衝液中で48時間2次構造変化は起こさなかったが、96時間以降α-helix構造に由来するコットン効果が減少して変性することが示された。一方、誘導体が存在してもBSAのスペクトルは変化せず、122時間後でも構造が保たれていることが分かった。このことは、誘導体が生体高分子を取り込むような相互作用をしていることを示唆しているが、その作用は生体高分子の構造を変化させるほど強くなく、単に運動性を抑制して変性を妨げていることを意味していると思われる。
物質の取り込み現象を明らかにするために、先ず、誘導体の溶液構造を検討した。X線小角散乱から、この誘導体分子はかなり剛直な棒状高分子であることが示された。光散乱より、誘導体の会合物は球状の構造をしており、これらの結果、残存リグニンが棒状高分子を結びつけ巨大な球状構造を形成していることが明らかになった。また、誘導体は残存リグニン量が多くなると下限共溶臨界温度が低下して、体温付近で沈殿現象を生じることが示され、球状構造の空隙に取り込んだ物質を温度上昇で放出する温度感応性物質として利用できることが分かった。

報告書

(2件)
  • 1999 実績報告書
  • 1998 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Y.Uraki: "Self-Assembly of Pulp Derivatives Amphiphilic Compounds Verification of Molecular Association and Complexation with Low and High Molecular Mass Components"Holzfarschung. (in press).

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書

URL: 

公開日: 1998-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi